2023年5月17日、74歳の永石顕治は久しぶりの羽田国際空港にいた。2020年5月19日(火)、3年前に旅程も完成しすべての手配も完了して、後は飛び立つだけの旅行がコロナ禍で阻まれた。淡々とした日常の生活から飛び出したい衝動にかられていた顕治は、一人旅を再開するということでウキウキと心躍る気分だった。顕治の一人旅は、12年前に妻を亡くしてから寂しさを紛らすための旅として始まった。しかし今や海外…
ファンタジー小説の記事一覧
タグ「ファンタジー小説」の中で、絞り込み検索が行なえます。
探したいキーワード / 著者名 / 書籍名などを入力して検索してください。
複数キーワードで調べる場合は、単語ごとにスペースで区切って検索してください。
探したいキーワード / 著者名 / 書籍名などを入力して検索してください。
複数キーワードで調べる場合は、単語ごとにスペースで区切って検索してください。
-
小説『顕治とチピタ』【新連載】菊池 亮
妻を亡くした寂しさから始めた一人旅。今となっては人生の楽しみそのものであり、空港は特別な場所であった。
-
小説『紅の脈絡』【第6回】水無月 慧子
凄惨な拷問の末、全裸で吊るされた若い男の足元には大きな血だまりが。左目を潰され、失禁。刀身はそのまま男の下半身に向けられ…
-
小説『春を呼ぶ少女』【第7回】桜小路 いをり
白銀に輝くオオカミ…その背後から十歳くらいの子どもが現れた。白い肌に白い髪、そして特徴的にとがった耳。エルフだ。
-
小説『ぽろもきの冒険』【第5回】エゾノ はやと
部屋に転がっていたコインを手にぽろもきの冒険がスタート! スープにぴったりのパンを求めて港に向かって歩き始めるとそこには……
-
小説『光と闇の相剋 世界を巡る生命の旅—ツインレイと聖女たち』【第2回】髙嶋 郷二
「お兄ちゃん。たすけて。毎日血が出るの。すごく頭も痛いよ。ぼくおかしいのかな?」あの子の夢、嫌な予感…もう亡くなるのか?
-
小説『紅の脈絡』【第5回】水無月 慧子
切り開いている「道路」という名の地獄道の完成予想図を見て土俵に上がる直前のように目を輝かせ…
-
小説『ヴァネッサの伝言 故郷』【最終回】中條 てい
英雄の弟は平凡!? 英雄である美しい兄と比較される自分…。洗濯場で耳にした女性たちの噂話に戸惑うラフィール
-
小説『ヴァネッサの伝言 故郷』【第32回】中條 てい
一人の男と出会った妹は、何もかもを未練なく捨て去り、当時はまだ魔境として誰一人近づく者がなかったギガロッシュへと入っていった
-
小説『ヴァネッサの伝言 故郷』【第31回】中條 てい
足を滑らせたユリアが川に落ちたのをファラーが咄嗟に助けに入ったが、水流は激しく、二人は抱き合ったまま流され…
-
小説『ヴァネッサの伝言 故郷』【第30回】中條 てい
オージェにいたファラーとユリアが死んだ……死んだ? 母までも!
-
小説『春を呼ぶ少女』【第6回】桜小路 いをり
「落としちゃったの…お母さんが編んでくれたのに」―森の入り口に小さな人影。 近づくと、そこにいたのは女の子で…
-
小説『ヴァネッサの伝言 故郷』【第29回】中條 てい
「何でこんなものを連れてきたんだ! こいつは魔境の民だぞ。ああ、おぞましい。ああ、気味が悪い!…」と罵声を浴びせられ…
-
小説『ヴァネッサの伝言 故郷』【第28回】中條 てい
耳を覆いたくなるような病人の呻き声。「魔境の民」と差別され続けた異邦の医師リリスは、蔑まれる中で染め物商の妻を診ることに…
-
小説『ヴァネッサの伝言 故郷』【第27回】中條 てい
マルゴはラフィールの頬に唇を寄せた。ほんの一瞬、気恥ずかしい口づけをしたが、弾かれたように身を離し「二人だけの秘密よ」と…
-
小説『ヴァネッサの伝言 故郷』【第26回】中條 てい
栗色の明るい髪が肩に届いて顔立ちが美しい少年がくすりと笑ったその一瞬、マルゴ姫は胸を射抜かれた。あの微笑み……
-
小説『ヴァネッサの伝言 故郷』【第25回】中條 てい
マルゴには忘れられない記憶がある。それは、ガブリエルの腕に抱かれて馬を飛ばし、まだ誰にも明かされていなかった秘密の故郷へと…
-
小説『ヴァネッサの伝言 故郷』【第24回】中條 てい
才能を認められ、奥方からの贈り物である新しい机に胸躍らせるラフィール。しかし広間で待ち受けていたのは、兄への嫉妬に燃える…
-
小説『ヴァネッサの伝言 故郷』【第23回】中條 てい
夫を毒殺したという噂のあるイヨロンド。彼女から先日急死したゴルティエに贈ったものと同じという葡萄酒を贈られ…
-
小説『ヴァネッサの伝言 故郷』【第22回】中條 てい
アンリ王子に仕えるジェローム。10年の奉公に終止符を打ちたいと父に直訴するも受け入れられず…。彼の苦悩と王位継承の行方とは
-
小説『ヴァネッサの伝言 故郷』【第21回】中條 てい
イヨロンドについて世間は悪者とばかり決めつけるが、本当にそうなのか……ジェロームはそんな思いを抱くようになってしまい…