【前回記事を読む】天使はなぜ堕ちたのか──真珠色と漆黒の翼が交錯する天空の大戦、神に最も愛された兄弟ルシフェルとミカエルの哀しき叛逆
第1章 光の神が創った世界
1―3 闇の神の嫉妬
光の神が創り出すすべてを黙って見ていた闇が我慢しきれず口を開いた。
「この美しき地球を我が物とする!」
闇は自らの働き以上に地球が気に入り、おぞましい欲望の形となっていった。
その時、光の神は闇の神との調和を創造していた。光と闇の支配の時間をそれぞれ分けることで、さらにこの地球の生命が輝き、美しさ、力強さが増していくからだ。 禍々(まがまが)しい闇の思念を感じ取った光の神は、地球に近い星を月に変え、闇を監視するために闇の支配の時に輝かせた。
形を持った闇の神は月の存在にも納得がいかず、怒りがさらに増した。
怒りはやがて復讐心へと変わり、光の神の愛する地球を我が手に収めることだけに執着した。
「光の勝手にはさせぬ! 止められるものなら止めてみよ」
闇はおぞましい自らの身体を美しい女神の姿に変えると、誰にも知られることなく地球に降り立った。
「光の神よ! 我が力、思い知るがよい!」