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小説
『お嬢様の崩壊』
【新連載】
いけだ えいこ

銀行員の夫は給料五十万円のうち生活費を八万円しか渡してくれずついに…

しずかは、自分がお嬢様だと思ったことはなかった。でも、最近になってやっぱり自分は周りと少し違うのかもしれないと感じていた。子どものころ住んでいた都内の家には部屋が十四ぐらいあったし、門から玄関までのスロープには車が三台くらい停まっていて、玄関ホールには大きな銅像が立っていた。習っていたピアノは日比谷でクリニックを開業している祖父の書斎に置いてあり、そこには仏像が立っていて、ピアノの練習をするとき…

人気小説連載記事

小説
『店長はどこだ[人気連載ピックアップ]』
【第8回】
八十島 コト

浮気疑惑のかかる亡き妻…法要の席で、店長の情報を耳にする。

どこかの店の店長をしているシンノスケという人物がいったい何物なのか、わからないまま、一ヵ月が経過した。といっても二月は二十八日しかないので、実際には四週間だった。今日、三月十四日の日曜日がちょうど智子が死んでから四十九日目に当たり、法要を行うことになっていた。達郎は、寺の住職に法要を依頼し、近くの宴会場を予約しておいた。義母はからだが不自由だったので何も手伝えない。その点、義理の姉の聡子は智子の…

ランキング

  1. エッセイ
    『朝陽を待ちわびて』
    【第6回】
    桜木 光一
    1位 1

    「なぜ投身前に見つけてあげられなかったのか?」自問自答は果てしなく続き、何度も悔やんだ

    昨日は回復基調だったが、鎮痛剤が効かなくなった。頭蓋骨周辺の痛みも激しく重なり、昨夜は眠れない夜を過ごした。睡眠不足で妻は衰弱。精神的にも弱り「一生治らないよね」とつぶやきながら妻は泣いた。視覚の乱…
  2. 小説
    『泥の中で咲け[文庫改訂版]』
    【第6回】
    松谷 美善
    2位 2

    母さんが死んだ。葬式はできず、骨壺に入れられて戻ってきた母。父からは「かかったお金はお前が働いて返せ」と請求書を渡され…

    葬式は出せなかった。直葬を行い、母さんは骨壺に入れられて戻ってきた。母さんの兄弟は誰も来てくれなかった。父さんは、火葬場までは来てくれたけど、俺に言い放った。「かかった金は、お前が働いて返せ。今日か…
  3. エッセイ
    『朝陽を待ちわびて』
    【第5回】
    桜木 光一
    3位 3

    「死んではならぬ」10分おきに心拍数の異常を示すモニターの警報が鳴り続けた…

    昨夜は医療用麻薬を投与し、鎮痛剤を服用し続けた。麻薬をもってしても効かず、妻は朝まで痛みと闘った。その後、力尽き睡眠に入った。今日は様々な看護師が部屋に出入りした。全ての方々のネームプレートを見ては…
  4. エッセイ
    『朝陽を待ちわびて』
    【新連載】
    桜木 光一
    4位 4

    父の通夜に現れなかった妻。自宅階段の手すりに白い紐が結ばれていて…

    妻の命を守るためにご尽力頂いた皆様に感謝申し上げます。医療機関の皆様には特にお礼申し上げます。自傷行為者の介添人として私自身も入院させて頂いたことは、妻の励みになりました。心から感謝します。私が疲弊…
  5. エッセイ
    『朝陽を待ちわびて』
    【第2回】
    桜木 光一
    5位 5

    「俺をおいて逝くな…」厚い扉の先にいた妻は無数の管に繋がれていた…。

    ■2021年10月20日午前6時頃、散歩中の老夫婦が変わり果てた妻を発見して下さった。警察と救急隊が現場に急行して救急病院へ搬送した。周囲には朝陽に輝く秋桜が静かにゆれていた。 私の携帯に警察から連…

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  2. エッセイ
    『朝陽を待ちわびて』
    【第12回】
    桜木 光一
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    「く、く、車椅子に乗れるようになったのですか?」ゼエゼエ言いながら部屋に飛び込んできた1人の若い男性看護師

    深夜2時に発生した脚の痛みは、今までの怪我による痛みとしびれに加え、リハビリで酷使する膝関節痛、足の甲の過重痛、骨盤の激しい痛みが交錯したものだった。鎮痛剤を服用しても効かない。リハビリの先生から伝…
  3. エッセイ
    『嫁姑奮戦記[人気連載ピックアップ]』
    【第11回】
    大野 公子
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    あるとき、姑がえらく深刻な顔をして考え込んでいる。これはまたとんでもないことを言い出すぞと思っていたら案の定…

    おばあちゃんの心のつぶやき「もう退院してもいい状態と部長先生に言われたよ。良かったね。これからは杖のリハビリと、家にまだベッド来てへんから畳から起き上がる練習やら、せないかんね」と嫁に言われる。杖の…
  4. 小説
    『夫 失格[人気連載ピックアップ]』
    【第11回】
    時亘 一肇
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    不倫相手からのメールによって徐々に明らかになる夫の行動 嘘に嘘を重ねる夫に味方はいない...? 

    一晩おいて、心菜さんからまた次の返信があった。〈おはようございます。お返事ありがとうございます――〉――証人として立つかどうかについては、もう少し考えさせてください。こんなことは初めてなので、どうし…
  5. エッセイ
    『中学最後の決断』
    【第7回】
    新澤 唯
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    文化遺産を現地で見た私が考えなければならないこと。それは戦争と平和に対する問いと答え

    私は元々戦争が大嫌いだった。自分たちの日常や家族、大切な人々が一瞬で失われるからという理由は今も変わりはない。しかしその時から思い始めたのは、戦争の何が最も嫌いかといえば文化的・知的活動が極端に制限…

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