小説 『記憶のなかで生きる』 【第16回】 厚切りゆかり 「3日も熱が続くのはおかしい」と母を病院へ連れて行くと…病名を聞き、「入院が必要」頭が真っ白になった。 【前回記事を読む】家のトイレがわからない母のために、家中のドアに紙を貼った。『トイレ』、『台所』、『お母さんの部屋』その年の冬は、例年より寒かった。母は寒さに弱くなったのか、こたつから離れようとしなくなった。「お母さん、少しは動いたほうがいいよ」「だって、寒いんだもの」「じゃあ、こたつの中で足踏み運動しよう」私は母と一緒に、こたつに入ったまま足を動かす運動をした。テレビの体操番組を見ながら、二人…
小説 『不可解な恋[人気連載ピックアップ]』 【第14回】 夜久 珠姫 おしゃべりするだけ…と入ったホテル。ベッドに座った瞬間、彼氏から電話が!でも「そんな彼氏、忘れさせてあげる」と押し倒されて… 【前回の記事を読む】「彼氏からの仕打ち、許せるの?」…許せない。だから今日だけ、別の人を「彼氏」にした。ホテルでディナーをご馳走され…「私と翔が泊まりたいの。亜紀達を帰しちゃったら泊まれなくなっちゃうじゃない。今日は私の気分転換の為に来てくれたんだから、最後まで付き合って」いや、何か論点がズレているような気がするんだけど……。酔っているせいで、頭が働かない。「……そうですね。お言葉に甘えて、亜紀…