ゴールドライフオンライン

小説
『アイアムハウス』
【第8回】
由野 寿和

「助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて!」オンラインゲームの最中に背後から襲われた長男

次に深瀬はパソコンのディスプレイに目をやった。デスクトップパソコンは本体が光っており、画面にはいくつものウィンドウが表示されている。「この画面は犯行当時のままか?」「そのようです」「俺にはわからんが、何の表示だ?」「これはCHAO(チャオ)とかいう、人気のオンラインゲームだそうです。オンライン上でチャットをしながら戦うサバイバルゲームで、世界中でプレイされています。どうやら世界大会も開催されてい…

人気小説連載記事

小説
『浜椿の咲く町[人気連載ピックアップ]』
【第25回】
行久 彬

捨てられたくない…その一心で言われるままに彫った背中の「悲母観音」

沙耶は、次の休みの日から彫り師の看板を探して歩いた。地元の伊勢や松阪では気が引け、名古屋まで出越して探した。沙耶が選んだ店は、機械彫りではなく和彫りと称する手彫りを施す店だった。「お前ェさん、まだお若いが、覚悟はおありなさるのかい? 消えねェんだよ入れ墨は。こちとら彫るのは商売だが、後々恨まれたくないのでね」彫り師はそう言ってしつこいぐらいに沙耶に念を押した。彫り師は彫るかどうか沙耶の意志の確認…

ランキング

  1. 小説
    『曽我兄弟より熱を込めて』
    【第17回】
    坂口 螢火
    1位 1

    手を突いて承ったものの、幼い子供らの首を斬る酷い役目。姫を奪われ、初めての子を殺された怨念はすさまじかった。

    時は、頼朝が北条政子と出会う以前。まだ一介の流人に過ぎなかった頃に遡(さかのぼ)る。彼は祐親の娘の八重姫と運命的な恋に陥った。しかし――平家に仕える伊東の姫と、源氏の棟梁の間柄。当然祐親がこれを許す…
  2. エッセイ
    『あなただけが消えた世界』
    【第12回】
    上島 薫
    2位 2

    彼に援助交際の事実を話した。これですべて終わりだと思った。だが、彼から「別れよう」という言葉はなく…

    もちろん一樹は疑いながらも心の奥底ではいつも、俺の勘違いであってくれと願っていたはずだ。疑うより信じることを大切にする、それが一樹だ。だからいつも直球で聞くのではなく、誘導しているかのように私から告…
  3. 小説
    『29歳、右折の週』
    【第4回】
    言田 みさこ
    3位 3

    淫乱な女は14、15歳で既に男を錯乱させる光を持つと言う。15歳の理緒子に対して、7つ上の兄は「男の目」になっていた。

    「せっかくの誕生日なんだから、そうね、あさみの未来でも占ってあげようかな。さて ……と。じゃーね、あさみは生涯に何人、子供を産むか」手の中からカードを一枚取り出し、中央に置いて表に返した。ダイヤの7…
  4. エッセイ
    『幸せを呼ぶシンデレラおばさんと王子様[2024年話題作ピックアップ]』
    【第25回】
    武 さき
    4位 4

    「やり直したい。帰って来たの、あなたの所へ…」夫が抱き合っていた女性は元カノだった。びっくりしていたら、夫と目が合って…

    三か月後、TI会当日、近藤さんのホテルで二時待ち合わせ。時間通り四組会員集合。「今日の会の予定はブティックで奥様達は好きな物を好きなだけお買い物をしてください。その間、男子会します。女子会が始まった…
  5. 小説
    『幸せを呼ぶシンデレラおばさんと王子様[人気連載ピックアップ]』
    【新連載】
    武 さき
    5位 5

    ホテルの出口から見知らぬ女と一緒に出てくる夫を目撃してしまう。悔しさがこみ上げる。許せない。裏切られた。離婚しよう。

    「ねぇ、すみません。カフェオレのお代わり下さい」今、ドーナツ屋さんで大好きなホットカフェオレを飲みながら主人との生活や子供達そして三週間前の事を思い返している。あの時、あの時間にあそこを通らなければ…

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  1. 評論
    『仮説社会の欧米、枠社会の日本』
    【新連載】
    墨崎 正人

    宗教・多様性・グローバル化、各国で訪れる急激な社会の変化。意外性と妥当性を兼ね備えた視点から混迷する社会をとらえる!

    日本には「十人十色」という諺があります。諺の意味は、人の顔がそれぞれ違うように人の考え方や生き方に違いがある事を言っていますが、同時に色々ある人の生き方に干渉する事を諫める内容にもなっています。人の…
  2. 小説
    『浜椿の咲く町[人気連載ピックアップ]』
    【第25回】
    行久 彬

    捨てられたくない…その一心で言われるままに彫った背中の「悲母観音」

    沙耶は、次の休みの日から彫り師の看板を探して歩いた。地元の伊勢や松阪では気が引け、名古屋まで出越して探した。沙耶が選んだ店は、機械彫りではなく和彫りと称する手彫りを施す店だった。「お前ェさん、まだお…
  3. エッセイ
    『あなただけが消えた世界』
    【第19回】
    上島 薫

    夫から誕生日にサプライズ…「次は、40歳の時だね」だけど、それは叶わぬ夢となった。私は34歳で一人になった。

    私自身、母親としてのモデル、お手本がない中での育児。だからかえって自分の中で創り上げた完璧な母親像だけが膨れ上がり、理想だけが一人歩きして苦しむこともあった。けれど、今振り返れば、いろいろ頭の中で難…
  4. 小説
    『幸せを呼ぶシンデレラおばさんと王子様[2024年話題作ピックアップ]』
    【第31回】
    武 さき

    「妻の事を書く本なら、いくらでもエピソードがあります」妻好きが認められTI会(妻を愛する会)への参加の誘いが!

    今井さん、座談会形式講和時間の十分前に着いた。「今晩は。今日はよろしくお願いいたします」と顔を上げたら、「アッ! 山本さん。どうしたのですか?」「吉岡は大学の同期で会わせたい方がいると呼ばれて来た」…
  5. 評論
    『ストップthe熟年離婚[人気連載ピックアップ]』
    【第22回】
    清水 一郎

    脳の構造から紐解く男女の性欲。男性脳は視覚に高い性的感受性があって見ただけで興奮できるが、一方で女性脳は…

    (10)セックスとコミュニケーションの性差▼男性はセックス行為そのものを、女性はスキンシップを好むそもそも男女は脳の作りから違っています。男性の脳は同じ身長の女性の脳より重く、女性の方が脳を効率よく…

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