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小説
『記憶のなかで生きる』
【第16回】
厚切りゆかり

「3日も熱が続くのはおかしい」と母を病院へ連れて行くと…病名を聞き、「入院が必要」頭が真っ白になった。

【前回記事を読む】家のトイレがわからない母のために、家中のドアに紙を貼った。『トイレ』、『台所』、『お母さんの部屋』その年の冬は、例年より寒かった。母は寒さに弱くなったのか、こたつから離れようとしなくなった。「お母さん、少しは動いたほうがいいよ」「だって、寒いんだもの」「じゃあ、こたつの中で足踏み運動しよう」私は母と一緒に、こたつに入ったまま足を動かす運動をした。テレビの体操番組を見ながら、二人…

人気小説連載記事

小説
『飛鳥残映』
【第5回】
讃 紫雲

夫を亡くし、弟まで失った母…独り身の寂しさを慰めた相手は、私の異母兄だった…しかも母は、その兄との子までなして……

【前回の記事を読む】一族の勢威を示すため、亡き母を大王の墓へ移葬する儀を行った……だが蘇我の血を引きながらも、厩戸皇子はその際、姿を現すことはなく……太子の母である穴穂部間人王妃は、夫である池辺大王の崩御に続き弟の穴穂部王子の死亡。そして、すぐ後に始まった物部との戦いなどの騒擾による害を避けるため、一時期は丹後の地に身を避けていたが、騒乱が止み大和に帰ってこられた時、独り身の妃の寂しさを慰めよう…

ランキング

  1. 小説
    『不可解な恋』
    【第9回】
    夜久 珠姫
    1位 1

    ドアを開けるとそこにいたのはお見合いから帰ってきた恋人だった! 彼は私に詫びたが、私は彼を拒絶した。その理由は――

    【前回の記事を読む】やっと来た俊雄さんからの連絡。だが非常識で思いもよらない内容に私は混乱した。私の恋人は私のことを……夕方になり、少しウトウトしてきたのでベッドに横になる。昨夜眠れなかったので、ス…
  2. エッセイ
    『良子という女[注目連載ピックアップ]』
    【第6回】
    野村 よし
    2位 2

    「お母さんが嘔吐を繰り返してる。いま救急車出発した」娘からのメール。私は結婚式の帰りの新幹線の中で、酒を呑んだし、雨だし…

    【前回の記事を読む】私は2階で酒を吞んで熟睡。妻は1階和室で寝たのだと思う。妻に異常はまったくなかった。なのに深夜、「お父さん、お父さん」と…雨が降り続いていた。母親を東邦大学病院へ送ってから、あい…
  3. 小説
    『八事の町にもやさしい雪は降るのだ』
    【第4回】
    宮野入 羅針
    3位 3

    長い階段を転げ落ち、亡くなっていた。誰にも気づかれないまま、おじさんの身体には朝まで雪が降り積もり…

    朝になり僕らが学校に出掛ける時間になっても、雪は降りやまない。玄関を出たとき、沙耶伽の家を訪ねる年配の男性と警察官に居合わせた。「昭和署のものですが、こちらは、山内洋蔵さんのお宅ですか」年配の男性が…
  4. 小説
    『火点し時』
    【新連載】
    順菜
    4位 4

    月に3回、同僚とホテルへ行く習慣ができた。職場の飲み会の帰りにそういう流れになって、恋人はいたけど止められなかった。

    優人は仕事帰り、いつものように彼女のアパートに寄った。今夜も静子の帰りは遅い。優人はコンビニで買ってきた缶ビールとそば、するめをつまみながらしばらくテレビを観ると、風呂を済ませてからベッドに入った。…
  5. 小説
    『虹色の魂』
    【第6回】
    青居 蒼空
    5位 5

    「お母さんは、もう少ししたら天国に行くんだ」父の言葉に戸惑いながら、冷たい母の手に触れていると突然感電したような衝撃が走り…

    父は天井に目をやり、少しの間考え込んでから、「お母さんは、もう少ししたら天国に行くんだ」と、言った。「天国? いつ帰ってくるの?」僕が首をかしげると、父が顔を振る。「いつ帰ってこられるか分からないけ…

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  1. エッセイ
    『迷子 うつと離婚と私[イチオシ連載ピックアップ]』
    【第14回】
    野沢 りん

    何十年も無事故・無違反だった私…かかりつけ医に「運転適性診断書を警察へ」と言われ、免許試験場へ持って行くと……

    【前回記事を読む】七輪と練炭をネットで買った。私の目的は魚を焼くことではない。いわばお守りのつもりだったが——こんなことになるんだったら…。離婚して引っ越した時そのまま、開けてない段ボールもある。こ…
  2. エッセイ
    『親子すごろく』
    【第5回】
    朝丘 大介

    10日間風呂に入らず、下着も取り替えていなかった母…訪問看護の相談中、僕は姉から「はっきり言って使えない」と言われ……

    【前回の記事を読む】毎晩20時を過ぎると、母は5分おきに僕の名前を呼び続ける…だがその内容は、近隣に聞こえるような大声で僕の悪口を叫ぶもので……父が入院している間に、病院のソーシャルワーカーとゆっこ…
  3. 小説
    『飛鳥残映』
    【第5回】
    讃 紫雲

    夫を亡くし、弟まで失った母…独り身の寂しさを慰めた相手は、私の異母兄だった…しかも母は、その兄との子までなして……

    【前回の記事を読む】一族の勢威を示すため、亡き母を大王の墓へ移葬する儀を行った……だが蘇我の血を引きながらも、厩戸皇子はその際、姿を現すことはなく……太子の母である穴穂部間人王妃は、夫である池辺大王…
  4. 小説
    『不可解な恋[人気連載ピックアップ]』
    【第15回】
    夜久 珠姫

    その女は父親を連れて、わざわざ私の職場にまで来た。「500万円ある。それで手を打たんかね?」と言われ、パニックに陥ってしまい…

    【前回の記事を読む】おしゃべりするだけ…と入ったホテル。ベッドに座った瞬間、彼氏から電話が!でも「そんな彼氏、忘れさせてあげる」と押し倒されて…「おはようございます」できる限り明るく長澤さんに挨拶を…
  5. 評論
    『西洋音楽史の原風景』
    【第5回】
    岸田 文夫

    サントリーホール2006席に対し、《エロイカ》初演のホールは130席程度。ベートーヴェンの交響曲は、現代よりも小さな空間で…

    【前回記事を読む】楽譜における強弱記号の解釈については、議論が尽きない。ブラームスやマーラーも、音響効果を想定することについて……これは、ひとつにはこの部分の和声進行【楽譜1】を観察すると、より納得…

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