小説 『信長様と猿』 【第5回】 ヤマダ ハジメ 内通者をあえて泳がせる――書簡を何通か並べた信長は、笑いながら藤吉郎に問うた。「猿、この書状、どれが本物かわかるか?…」 儂は、草履取りの雑用係から日頃の忠義と実績が認められ武士の足軽に取り立てられた後、桶狭間の合戦に於いては、足軽組頭として出陣していたな。その頃の信長様との会話を想い出すとこんな秘話があったわ。「殿、桶狭間の戦ですが、拙者も組頭として参加しておりました。勝てる相手とは思えないほど兵の差がありもうした。確か今川勢1万2000に対し織田勢はわずか3000あまり。どうして勝てたのか、未だにわかりません。…
小説 『大人の恋愛ピックアップ』 【第229回】 ラヴKISS MY 妊娠8ヵ月の妻が倒れて意識不明…夫が長期休暇をとってホテル生活をしていた最中だった。今後妻の意識は… 【前回の記事を読む】「ごめん。しばらくホテルから仕事に行く」妊娠中の妻と元カノの間で揺れる気持ちを確かめる夫。しかしその頃には妻は…「こちらに緊急搬送された南條沙優の夫ですが、沙優は大丈夫でしょうか」「しばらくお待ちください、担当医を呼び出しますので、そちらでお待ちください」沙優の身に大変なことが起こっていようとは、この時は想像もつかなかった。しばらくして、担当医の先生が俺の元にやってきた。「南…