小説 『魔手 隠密捜査官6』 【第7回】 冬野 秀俊 製薬会社の研究員を乗せた飛行機が、房総半島沖で爆破された。その乗客には両親も——私は、13歳でたった一人取り残された。 【前回の記事を読む】ホテル内に協力者でもいない限り、犯行は不可能…なぜ、私が狙われたのか? 調べてみると、とある部屋の宿泊者情報と……大利家戸清一は、十三歳の時生活が一変した経験を持つ。商社勤務の父角違正造(すみちがいしょうぞう)と製薬会社研究室勤務の母はるが乗った飛行機が、房総半島沖で爆破されたからだった。このとき、叔母なつ子と一緒に迎えに行った妹のふみが飛行場の大混乱に巻き込まれて、ふみは行…
小説 『顕治とチピタ』 【第11回】 菊池 亮 地名と住所を伝えるだけで、彼女は“必ず”指定場所に現れる…スマホで自由に会えると思う私も、海外旅行先まで現れた彼女に違和感を覚え…… 【前回記事を読む】部屋に入って驚いた。窓がない。寝るだけの小さいベッド、そして天井までレンガ。独房のようだったが、横になれるだけでありがたい。9時30分過ぎ「独房」より脱出。顕治は確実にチューリッヒに移動するためにアーランダ空港に向かった。16時20分出発だが、とにかく空港のトラブルは時間がかかる。今日1日は移動に専念することにした。チェックインカウンターの場所が変更されていた。二つ目の荷物の扱…