ゴールドライフオンライン

小説
『泥の中で咲け[文庫改訂版](注目連載ピックアップ)』
【第21回】
松谷 美善

遺体になって初めて見た、母の足の指はひどく曲がっていた…その理由は、1日3万歩近く歩き、一軒一軒住宅地を訪問して…

【前回記事を読む】男の患者は、男性看護師が担当するルールらしい…ナースコールで貰った水が『冷たくない』と伝えると、男性看護師は…母の会社の人に聞いた話だが、一日三万歩近くも歩き、住宅地を一軒一軒訪問して、ガス器具を売り歩いていた。遺体になって初めて見た、母の足先はひどい外反母趾になっていた。些細な理由で高校に行かなくなり、毎日怠惰な生活を送っていた私を、母はどんな思いで見ていただろう。母は本当に…

人気小説連載記事

小説
『月にしみ入る恋の花』
【新連載】
フランキー・ココア

「ちぃと口を開けておくんなし…」と、太夫が僕の口になにか小粒をぽんと放り込んだ。そのとき彼女の指が唇に触れて…

吉原に一つしかない大門を通り抜け、仲ノ町に足を踏み入れながら、僕は大きくため息を吐きました。「会いたい――でも会いたくない」物憂げに秋入梅(あきついり)の空を見上げながら、自分が初めて吉原に来た日のことを思い返しました。僕が吉原に通い始めたのは、まだ桜の蕾が膨らみ始めた頃。今や飛ぶ鳥を落とす勢いの大店の豪商が、近々、身請けする花魁の艶姿(あですがた)を残したいと、美人画を得意とする絵師である僕に…

ランキング

  1. 小説
    『夢を叶えた、バツイチ香子と最強の恋男』
    【第3回】
    武 きき
    1位 1

    お手伝いの仕事を正式に採用された香子。「ご主人様と呼ばずに丈哉と…」雇い主の丈哉との距離も徐々に縮まっていき…

    【前回の記事を読む】離婚してから3ヶ月。大好きな家事を仕事にすることができて、夢のような日々が過ぎていった。今日はご主人様のために何作ろう…六時頃、お帰りです。お夕飯も完食。「凄く美味しかった」「あ…
  2. エッセイ
    『Re:start[人気連載ピックアップ]』
    【第9回】
    森 亜美
    2位 2

    信号無視の車が突っ込み、乗っていた車が炎上。後部座席にいた娘だけが救出された

    【前回の記事を読む】今では、指輪すらはめることができない......交通事故で車が炎上し、一瞬で壊された日常でもいつか、いや20周年でもいいから、死ぬまでに一度はウェディングドレスを着てみたいという…
  3. 小説
    『不可解な恋』
    【第29回】
    夜久 珠姫
    3位 3

    社長令嬢の妊娠は嘘だった――それでも、結婚した私ではなく彼女を選んだ本当の理由は……

    【前回の記事を読む】「実はゴムの先に、針で穴を空けておいたんですの」妊娠を盾に迫られた選択――だが彼女の言っていることは怪しく……あの産婦人科の医師が嘘を言っている可能性がありながらも、どうしたら確…
  4. エッセイ
    『心に咲いた向日葵』
    【第2回】
    丸山 珠輝
    4位 4

    全盲の娘に向かって母は「目の前にあるとが分からんかね」「役に立ちゃあせん」その言葉に深く傷ついた。だが娘は…

    【前回の記事を読む】父と母はいとこ同士だった。そして生まれた私には、両眼の眼球がなかった。そんな私のことを、親族や両親は「珠輝ちゃん、あんたは目が見えんとやから人にいらんことは言いなさんな。たいがい…
  5. エッセイ
    『振り子の指す方へ[人気連載ピックアップ]』
    【第17回】
    山口 ゆり子
    5位 5

    妻の姉をソファーに連れて行き、そこにそっと横たえた。彼女は泣き続けながらも、それに抵抗することはなかった

    【前回記事を読む】気が付けば、妻の姉に抱き着き声をあげて泣いていた。…妻が流産し幼児退行して2年。こみあげてくるものを耐えられなかったんだ静かに抱きしめ返してくる亜希子の背中をさすりながら、春彦は郁…

新着記事

  1. エッセイ
    『Re:start[注目連載ピックアップ]』
    【第13回】
    森 亜美

    大やけどで真っ黒になり、壊死した指…私の両手の指は10本すべて、第1関節から切断されてしまった。

    【前回記事を読む】事故後はじめて「鏡を見たい」…衝撃だった。真っ赤に爛れた顔、髪も眉も全部なくて、自分の顔のはずなのに凄く怖かった。ある日、手の指先が真っ黒になってしまっているのを見てしまった時には…
  2. 小説
    『月にしみ入る恋の花』
    【新連載】
    フランキー・ココア

    「ちぃと口を開けておくんなし…」と、太夫が僕の口になにか小粒をぽんと放り込んだ。そのとき彼女の指が唇に触れて…

    吉原に一つしかない大門を通り抜け、仲ノ町に足を踏み入れながら、僕は大きくため息を吐きました。「会いたい――でも会いたくない」物憂げに秋入梅(あきついり)の空を見上げながら、自分が初めて吉原に来た日の…
  3. 実用
    『親を見切る』
    【新連載】
    ヴィヒャルト 千佳こ

    「母を嫌っても良いですか」と相談に来た70代女性。100歳近い母親を施設に預けるも「元気にならないで良いのに」と顔を歪め…

    「親を嫌ってもいいですか?」。ある日の精神科の相談室で、70代の女性は来室するなりいきなりそう切り出しました。その女性、Zさんは元教師で、当時としては働く女性のパイオニアでした。知的でキャリアもあり…
  4. 小説
    『不可解な恋[人気連載ピックアップ]』
    【第31回】
    夜久 珠姫

    接客中、名前を呼ばれて振り向くとまさかの夫がいた。「何?離婚届なら家に送っとくから。」と言うと、泣きそうな顔で…

    【前回の記事を読む】夫のせいで家を飛び出した夜。「ほっとけない」と言ってくれた年下の男友達に泊めてもらうことに…夫からは着信すらなかった。南君の家の一室を借りる事に、全く抵抗がなかった訳ではない。や…
  5. 小説
    『夢を叶えた、バツイチ香子と最強の恋男[人気連載ピックアップ]』
    【第5回】
    武 きき

    「私、初めてです。こんなに気持ちがいいって…」――彼の顔を見るのが恥ずかしい。顔が赤くなっているのが自分でも分かった

    【前回の記事を読む】「綺麗だ」バスタオルが落ち、丸裸になった私を彼は抱きしめた。「抱いていいかい?」手を引かれ、そのまま寝室へ行き…朝、いつものように、席に着いた。「どうした? 香子、妙に静かだな」…

お知らせ一覧