10月の新連載のお知らせ

いよいよやってきた読書の秋!
10月は27作品がスタート!


10月18日(土)
7時~『生成の哲学』野上 憲彦
8時~『教育は人なり』國頭 章浩
12時~『Good Boy Heart』宮武 佐千子
14時~『人生100 年現役時代、次世代型医師養成の質保証と大学改革』神保 孝一
19時~『歌集いのちの名 こころの風景 心の音』出島 美弥子
20時~『目標達成人』久保 誠
21時~『99のSLOW・LOVE』Jyuuki 十世
22時~『存在と差異』鴨井 春夫

10月19日(日)
7時~『腎臓病の人が、がんに負けない理由』右田 敏郎
8時~『大鹿の記憶、白川の風にのせて』鈴木 一義
11時~『自分らしい豊かなキャリアを創りだそう』山本 和史
12時~『ダルマ』ゆきまる 虹心
14時~『平家物語創生記 徒然草第二二六段に寄せて』福田 玲子
19時~『彼女の真実』つけまつげ
20時~『スーパーに就職するのなら「店長」がいちばん面白い! 』徳田 爽生
21時~『トマホークを取り戻せ!』須藤 定夢
22時~『ひかえめな真理たち』新田 済

10月20日(月)
7時~『箕山遺稿』驪城 卓爾
8時~『パーマネントピース』早川 正彦
12時~『耄狂耄語』松浦 誠司
14時~『旅から生まれた創作民話集』ひがき たいら
20時~『地球を救うための脱炭素化対策の動向』小川 紀一
21時~『無頼漢日記』羽鳥 裕一
22時~『愛の、その先にあったもの』仁科 せい子

10月21日(火)
7時~『千本夜桜』カタイナチギリ
8時~『鬼の夜ばなし』山口 まち
11時~『テクニカル分析の成功率』宮脇 利夫

10月18日(土) 7時~

『生成の哲学』
野上 憲彦

語り得ぬ世界を、私たちは生きている。

 
 

時間とは何か、美とは何か、他者とは何か——
古代ギリシャから現代まで、人類が問い続けてきた根本的な謎を精神科医の視点で読み解く。
近代哲学の巨人たちの思想を手がかりに、世界の成り立ちを解き明かし、よりよく生きるための道筋を示す実践哲学入門。

本文をチラ見せ!

本書はコペルニクス的転回の書である。コペルニクスは、天動説から地動説へと転換させた人として有名であるが、これにより地球(人間)は世界の中心ではなく、多くある星の一つにすぎないことが主張された。そして、その後、ガリレオ・ガリレイやニュートンなどの活躍により、科学的な世界観が形成されていき、人間の外に対象としての物理的な世界が広がっているという世界像が作り上げられていった。コペルニクスは、その出発点であったと思われる。
こうした背景のもとで、カントは哲学におけるコペルニクス的転回を行ったと主張した。では、カントのコペルニクス的転回とはどういう意味であろうか。…

10月18日(土) 8時~

『教育は人なり』
國頭 章浩

信じ、動き、背中で導く

 
 

荒れた中学校を立て直すために赴任した熱血校長と、迷いながらも変わっていく教員たち。信頼と行動が生んだ奇跡の三年間を、現場教師の目線で綴る感動の教育ドキュメント。

本文をチラ見せ!

一九八四年に千葉市立中学校の教壇に立った私であったが、出逢った諸先輩方からたくさんのこと(学級経営・教科指導・部活指導)を学ばせていただいた。学校の荒れも経験した。野球に関しては、T中学校野球部を負けないチームに育て上げ、また専門部の一員(記者)として一定の評価をしていただけるようになってきていた。
一九九一年、広島県の教員採用試験を受け直して福山市に帰ってきた私は、何校かの中学校に勤務する中で、多くの生徒と泣き笑いを共にし、色々な管理職・先生方と出逢い…

10月18日(土) 12時~

『Good Boy Heart』
宮武 佐千子

変えるべくは「犬」ではなく、「犬が育つ環境」と「飼い主との関係性」

 
 

都会でドッグスクールを営んでいた著者が、愛犬オポの心身の変化に気づき山へ移住。
自然の中で犬として生きるオポの姿から、現代の犬育ての根本的な問題が見えてきた。
犬と人が、互いに無理なく共生するために――環境・関係・視点を問い直す一冊。

本文をチラ見せ!

グッドボーイハートは飼い主と犬が学ぶ、山の中にあるドッグスクールです。自然とのつながりを通して、動物としてのイヌ、動物としてのヒトについて学び、犬と人が体験を通してお互いを尊重する関係を築くための取り組みをしています。
山の学校といっても、いきなり大自然の中に犬を連れていき、好き勝手に走らせているわけではありません。まずは相談依頼を受けた家庭を訪問し、犬の飼育環境の整備やトレーニングの基礎を飼い主に指導することから始め、下準備をした上で野外活動クラスに移ります。
家庭訪問をする理由は…

10月18日(土) 14時~

『人生100 年現役時代、次世代型医師養成の質保証と大学改革』
神保 孝一

超・少子高齢化社会を生き抜くグランドデザイン

 
 

医学研究力の低下、医師・診療科の偏在、地域医療の崩壊。
日本の医療が直面する課題を解決するには、従来システムの抜本的変革が急務である。
持続可能な医療改革を実現するための大学と地域住民・病院との協働戦略を示した一冊。

本文をチラ見せ!

現在、人生100年現役時代と並行し、人口動態の急激な変化が起こっている。ことに少子高齢化時代の到来に伴い、2050年の15〜64歳人口はピーク時(1992年)の50%以下となる。大学入学学生数の著明な減少に伴い、必要な大学数も25〜50%と著減する。国内の大多数の大学では近未来的生き残り策を模索中である。2050年には働けるまで働く「生涯現役」が常識となる。医療技術の進展により、健康で長生きする高齢者が増える。人工知能(AI)活用で、自分の能力が生かせる職場が摩擦なく見つかる。…

10月18日(土) 19時~

『歌集いのちの名 こころの風景 心の音』
出島 美弥子

流れゆく
時、夢、希望
歳重ね
揺らぎなき今
新たな道へと

 
 

季節の移ろい、遠い日の記憶、明日への希望――
私たちのこころの風景に、鮮やかな色を与えることばたち。
人生の喜びも苦しみもやさしく包み込む至高の歌集。

懐かしい日々を蘇らせ、未来を明るく照らす254の短歌

本文をチラ見せ!

「たんぽぽ」
線路脇
ひっそりと咲く
たんぽぽの
風に揺られも
天向き咲かす

10月18日(土) 20時~

『目標達成人』
久保 誠

願いを現実に変える、成功者の思考と行動

 
 

企業人、専門職、リーダー、すべての挑む人――
各界プロフェッショナルとの対談が明かす、目標達成の定石。

本文をチラ見せ!

本書は、「願望を叶えたい」と思う全ての人に向けた本です。人は『現実』の中で、不安・恐怖・焦り・劣等感・羨望・孤独感・怒りといったネガティブな感情も、期待・好奇心・愛情・責任感・使命感といったポジティブな感情も抱きながら、「こうありたい!」という『願望』を胸に生きています。そして、その『願望』に具体性と行動の方向性を与えるものが『目標』です。
目標がまだ明確でなくても構いません。「やりたい!」「変わりたい!」という気持ちさえあれば、本書はきっと力になります。…

10月18日(土) 21時~

『99のSLOW・LOVE』
Jyuuki 十世

傷ついた日々はやさしさのあかし

 
 

つまずいた日、自分が嫌いになった日。誰かの声よりも自分の気持ちに耳を澄ませてほしい。あなたにしかない光を信じて。未来に向かうための勇気をくれる99の物語。

本文をチラ見せ!

窓際に置いたカット・グラスの花瓶
地中海へ沈む夕陽がグラスを抜けて
白いテーブルクロスをオレンジ色に染める
花瓶に挿した セロシアの花
柔らかな花弁は 真っ赤な炎に燃え上がり
鮮やかに自分を誇示し 今を演じる
波打ち際からの海風が 部屋のカーテンを揺らす
心地よい……
今の時間が 少しでも続くのが願い…

10月18日(土) 22時~

『存在と差異』
鴨井 春夫

人間は超生命・AIの前身なのか?

 
 

人間をはるかにしのぐ情報処理能力を備えたAIが主体を持った時、人類中心の時代は終焉を迎えるのか。従来の哲学に欠けている自然主義的考察に挑戦し、生命発生から人類の未来まで、認識の観点から問う意欲作。

本文をチラ見せ!

現代は科学技術とりわけAIの進歩によりかつてない変化を目前にしている。このような時には人間とは一体何かという問題が切実な問題として浮上してくるのである。人間とは何かを考えるに当たっては、人間はどうして生じてきたのかを考えざるを得ない。というのも人間はこれまで常に存在していたわけではないし、またこの先永遠に存在し続けるわけでもないからである。この宇宙の歴史の中で人間はいわば一過性の存在である。
この論考は人間の現在置かれている状況をできるだけ鮮明に理解するために、生命の発生から現生人類の登場、そして今日に至るまでの有様を認識という観点から概略説明し、また将来の展望を予測しようとしたものである。…

10月19日(日) 7時~

『腎臓病の人が、がんに負けない理由』
右田 敏郎

透析医療の現場から――腎臓病で悩まれている、すべての患者さんと、そのご家族へ

 
 

腎不全、泌尿器疾患を専門とする臨床医で、がんの基礎研究に25年以上携わってきた著者が導き出した腎臓病とがんの関係についての新説

本文をチラ見せ!

「腎臓病とがん」という言葉を聞いたとき、皆さんはどんなことを思い浮かべますか? それぞれの病気については少し知識があるかもしれませんが、この二つには何か関連性があるのかと疑問に思う方も多いでしょう。「腎臓病とがん」のそれぞれの専門の学会でもお互いの病気の関係についてあまり議論されることはありません。つまり、この二つの病気はそれぐらい縁のない病気と言えるでしょう。
私が日々診療している腎臓病や腎不全は、日本人に多く見られる病気であり、新たな国民病と言われています。腎臓病は、初期の段階では自覚症状がほとんどありません。気づかないまま進行してしまい、…

10月19日(日) 8時~

『大鹿の記憶、白川の風にのせて』
鈴木 一義

地図から消えても、記憶からは消えないふるさとの風景

 
 

早春の候、白川ダム湖に現れる早緑の樹林は、かつて湖底に、人を愛し自然を愛して生きた人々がいたことを寡黙に語る。
東北大学名誉教授 南部健一 推薦

白川ダムの建設により湖底に沈んだ故郷・大鹿には、険しくも美しい自然、四季折々の美しい風景、人々の絆があった。
今はなき風景とともによみがえる、あたたかな記憶。

本文をチラ見せ!

もののふの八十娘子らが汲み乱ふ寺井の上の堅香子の花
大伴家持のこの句に触れたのは、置賜農業高等学校を卒業して、冬期間、飯豊(いいで)町立中津川中学校寄宿舎の舎監として採用された、中学校の図書室で目についた句であった。
私の心の片隅に長年「かたかこ」の言葉が残っていたのであり、新しい元号「令和」の出典が万葉集から選ばれたとの解説がなされ、万葉集が大きくクローズアップされ、冒頭の句が大伴家持の作品として、あるテレビ局の解説員が紹介しており、もう一度「堅香子」の句に出会えた喜びに浸っている。
私たちの地方では、カタクリを「かたかご」と名付けており、…

10月19日(日) 11時~

『自分らしい豊かなキャリアを創りだそう』
山本 和史

「夢がない」と悩むあなたへ。
それでも豊かなキャリアは築けます。

 
 

「夢ややりたいことを見つけなさい」—そう言われて息苦しくありませんか?
大学生と多くの先達者への調査で判明した驚きの事実。
学生の多くが「夢がない」と悩む一方、先達者の大半は「満足できるキャリア」を築いています。
転機の乗り切り方から偶然の活用法まで、先達者の実体験から「自分らしい豊かなキャリア」の創り方を示す実践的指南書。

本文をチラ見せ!

私は、2014年4月から2024年3月末までの10年の間、地方の私立大学でキャリア教育担当教員及びキャリア教育アドバイザーの任に就いていました。
大学のキャリア教育では、社会環境や家庭環境、さらに働き方や個人と企業との関係に変化が起きていることを感じながら、成功体験や前例が通用しない社会において、2つのジリツ(自立と自律)を主軸に、今を大事にし、そして「自分らしい豊かな(幸せな)キャリアを如何に創りだすか」、ワークキャリアだけでなくライフキャリアにも問題意識をもって講義を行っていました。…

10月19日(日) 12時~

『ダルマ』
ゆきまる 虹心

心が疲れたときこそ、立ち止まって「今」を見てほしい。

 
 

人生に迷ったとき、立ち止まってもいい。大切なのは「今」をどう生きるか。
過去も未来も、すべてこの瞬間につながっている。読むたびに気づきが深まる一冊。

人生の苦しみや鬱を経験した著者が、再び前を向いて歩き出すまでの道のりを描いた実践的なエッセイ。「ダルマ(人生の目的、使命)」をキーワードに、過去に囚われず、未来を憂えず、「今を生きる」大切さを静かに、しかし力強く描く。

本文をチラ見せ!

ダルマという言葉には、サンスクリット語で「人生の目的、使命」という意味があります。
日本の伝統的な達磨も好きで家に飾っています。
「ダルマ」という言葉の響きがとても好きです。
なんのために生まれてきたのか、自分にはどのようなお役目があるのだろうか、魂ってなんだろうかと、深く問の答えを探す自分がいました。
この世界は不思議なことがいっぱいあります。説明のつかないことがたくさんあるのです。自分の命について考えるきっかけになった現象が2023年に起こりました。…

10月19日(日) 14時~

『平家物語創生記 徒然草第二二六段に寄せて』
福田 玲子

あなたの知らない『平家物語』がここにある

 
 

都に忽然と現れた漂泊の琵琶法師は、亡き平家一門の霊を慰めるために物語を語り始める。その語りは、華やかで勇壮な物語ばかりでなく、敗者たちの怒りと無念、そして彼らが本当に遺したかった声を掘り起こす。

本文をチラ見せ!

「え? あの謹厳実直な大歌人の慈円が、平家物語を作ったんですか」
初めて徒然草第二二六段を琵琶奏者から教えてもらった時の衝撃は、いまだに忘れられない。カトレア会という小さな一人語りの会で、私はたまたま平家物語の琵琶を聞いた一観衆にすぎなかった。その琵琶奏者が、カトレア会長のご縁で私と会ってくれたのである。
しかも、徒然草によると、元漢学者と琵琶法師と一緒に作ったという。
天台座主(てんだいざす)として位も名声も極めた慈円と、挫折した漢学者信濃前司行長(しなののぜんじゆきなが)、琵琶を弾き人々に語り歩く盲目の琵琶法師。なんとも奇妙な組み合わせだ。…

10月19日(日) 19時~

『彼女の真実』
つけまつげ

ラスト1行に、あなたは絶望する!

 
 

地下アイドルと読モ。クラブカルチャーと援助交際。港区女子とギャラ飲み──
若さが消費される東京の光と闇を描いた群像劇サスペンス。
時代と街を超えて交錯する“彼女”の行方。紐解かれる衝撃の真実とは?

三つの時代、三つの街、三人の〝彼女〟
2009年・渋谷。ある日突然、姿を消した地下アイドルの友美。
1992年・池袋。援交の斡旋に関わる女子高生のなっつん。
2019年・西麻布。“ギャラ飲み”の胴元の正体を探る、港区女子の麻里奈。
華やかな表舞台の裏側には、腐敗した人脈と欲望が渦巻いていた。
そして、彼女はなぜ消えたのか?
時代を超えて交錯する物語は、衝撃の結末へとたどり着く。

本文をチラ見せ!

隆弘の携帯に着信履歴が一件残っていた。
伊藤友美(Tomomi)の名前が液晶画面に小さく点滅している。
時刻は午後十一時二十三分。見逃したのはたった十分前。帰宅してコートを脱ぎ、コーラを口にした、そのわずかな隙間の出来事だった。彼は瞬時に緊張を感じ、震える指でリダイヤルした。だが応答はない。再び、三度、試しても同じだ。
「おかけになった電話番号は現在、電波の届かない場所にあるか、電源が入っていないため……」
機械的なメッセージが冷たく耳を叩く。
友美が夜遅くに連絡をよこし、それに応じないなんて、今まで一度もなかった。…

10月19日(日) 20時~

『スーパーに就職するのなら「店長」がいちばん面白い! 』
徳田 爽生

「人」対「人」のリアルな充実感を感じられる仕事がしたくないですか?

 
 

就活、キャリアアップ目指す人、店舗経営に悩む経営者たちへ

スーパーチェーンに勤める青年の成長とともに、「総合小売業の5つの魅力」「店長の6つの仕事」など、実践的な知識が得られる実用エンターテインメント小説

地元の大手スーパーチェーン“元気堂”に就職した青年は、販売員、本社での採用業務、食品次長など、小売業の様々な仕事を経験し、仕事の面白さに目覚めていく。やがて、「店舗主導型経営」を実践する店長となり、独自のアイデアで地域一番店舗を目指し、人としても、ビジネスマンとしても成長していく――。
物語を読むだけで、小売業の実態とノウハウがわかる!

本文をチラ見せ!

今から43年前、彼は元気堂に入社して、43年間元気堂と共に生きてきた。あの夏の日の元気堂の会社説明会に参加していなければ、今の彼は間違いなくなかった。
高校を卒業する頃まで、彼は本当に目立たない大人しい生徒だった。しかし、大学時代のアルバイトを通じて、初めて世の中の役に立っていると実感した経験が、小売業の世界に向かうきっかけとなった。そして、ネガティブで自信のなかった彼は元気堂に就職して人生が大きく変わった。
当時の流通業界は、ダイエーが三越の売上を抜いて小売業界トップに立ち、特にスーパー業界は急成長の時期で、日本の社会全体に勢いがある時代だった。…

10月19日(日) 21時~

『トマホークを取り戻せ!』
須藤 定夢

追え。死線を越えて──

 
 

奪われたのは、核弾頭搭載の巡航ミサイル。
国家の威信をかけた極秘奪還作戦が始まる。
逃げる者、追う者、それぞれの覚悟が交錯する──。

本文をチラ見せ!

東京湾岸のあるビルの地下室。無機質な蛍光灯が微かに揺れる薄暗い空間で、八人の男と一人の女が円卓を囲んでいた。机の上には、輸送経路を示す地図、衛星写真、そしてトラックの車列に関する情報が広げられている。
「標的は輸送中のトマホーク巡航ミサイル。タイミングは県道、トンネルの中だ。核弾頭搭載型を一基だけで良い」
リーダーのコードネームは"カイザー"。筋肉質な体と冷静な目つきが特徴の40代後半の男だ。地図の一点を指差しながら静かに話し始めた。
「ここが最適なポイントだ。トンネル内はGPSが不安定で、衛星追跡が一時的に途切れる可能性が高い。…

10月19日(日) 22時~

『ひかえめな真理たち』
新田 済

明日もきっと、大丈夫。

 
 

迷い、悩み、立ち止まり、それでもまた歩いていく―― まっすぐな言葉で、人生にささやかなエールを送る詩162篇。

本文をチラ見せ!

感動

人の心を動かすもの
その輝き
誰にも歪めることはできない

記憶の中の本棚を見つめる
心を揺らしたものたち
恥ずかしさなどどこにもない

自分だけの本当
誰をもはばかることのない涙と嬉しさが
出会いという奇跡と共にここにある
感動の対象に優劣はない
(「はじめに」より)

10月20日(月) 7時~

『箕山遺稿』
驪城 卓爾

ページをめくると100年前の文芸が薫り立つ

 
 

文壇への道を選ばず、創作を続けながら中学教師として生き、若くして亡くなった驪城卓爾(こまき たくじ)。明治から大正にかけて庶民の日常に材を取り、老若男女の哀歓を滋味豊かに描き出した。短編小説、短歌、詩、書簡集のほか、友人からの追悼文を収録した遺稿集の復刻改訂版。

本文をチラ見せ!

旧い友人の驪城君が亡くなったことは、私には、限りなく寂しい。長い間一緒にあるいて来た人が失われるということは、自分の生活の一部を失うたこととなるのだ。――それにしても青年時代から虚弱の身を以てたどたどしい歩みを続けて来た自分が生き残って、比較的健康だった驪城君が突然に去って行ったということは、本当とは思われない。
それにしても近年の驪城君はやや健康を害しておられた。三、四年前の春、東京に遊びに来られて櫻井さんのお宅に滞在中急性の挫骨(ざこつ)神経痛に襲われて一ヶ月ばかりも病床に居(お)られたことがある。久しく会う機会のなかった私は、…

10月20日(月) 8時~

『パーマネントピース』
ロバーツ・オーツ 著 早川 正彦 訳

「永久平和」は技術だ

 
 

私たちの集合意識が戦争やテロの発生に影響を与えている――。アメリカで行われた大規模なグループ瞑想実験の結果、犯罪と紛争の減少が統計データで裏付けられた。インドの伝統と物理学の融合が導く実践的平和論。

本文をチラ見せ!

テロは止められる。世界は、ガンジーの教えに共感し、黒人への差別撤廃を訴える公民権運動の先頭に立ったキング牧師の非暴力的抵抗も知られています。武装する反社会的集団に対して決して無防備ではない。
このような希望が、四半世紀以上継続している研究から導き出せる。テロリストの攻撃は衝撃的だが、それ故に一つの重要な科学的発見に光を当てることにもなった。これまで科学的研究で詳しく報告されながら、政府やメディアからは見落とされてきた発見、すなわち「平和のテクノロジー」だ。
テロとは、標的も武器も実行時刻も知られずに、正体を隠した犯人が目標を攻撃することだ。…

10月20日(月) 12時~

『耄狂耄語』
松浦 誠司

あなたに“読む資格”は存在するのか

 
 

現代社会の「正しさ」を疑い、 物事の本質を見抜く生きた哲学書。
――正解を求めるな。最適解を探せ
「正解」は時代の変容に耐えられない。答えは常に、その瞬間の「最適解」でなくてはならない。
――賢くなるより、愚直であれ
努力なき「賢さ」は「小賢しさ」に堕ちる。「愚直」に徹して生きれば、真理への道が観える。
――明るい道より、暗い道を選べ
分かれ道では、自分が損する道を選べ。その犠牲が相手の心を動かし、巡り巡って自分に返ってくる。
凡庸を嫌い、愚直を愛し、一所懸命に生き抜く76の教え

本文をチラ見せ!

「正義」は時代により変わる。時には「真実」すらも。
時代とは時間の集合体である。時間とは「変容」を促す触媒である。
冷蔵庫からバナナを1本取り出し、ダイニングのテーブルの上に置く。
1週間ほど放っておくと、黄色かったバナナは黒く変色する。
1カ月ほど経過すると形が崩れ、軟体動物の様にグニャッとなる。
1カ年ほど経過すると形が消えて無くなり、テーブルの上に黒いしみが出来ている。
この場合、時間とは酸化による「変容」を促す触媒として作用している。
今日は「時間とは物質かもしれない……」というアインシュタインの懐疑は横に置いておこう。…

10月20日(月) 14時~

『旅から生まれた創作民話集』
ひがき たいら

日本各地を舞台に紡がれる 心温まる物語の数々

 
 

旅に出て、物語を見つけよう。
あなたの足元にも、きっと新しい民話が眠っている。
北海道のキタキツネから沖縄のカンムリワシまで、各地の自然と人々が織りなす創作民話集。

本文をチラ見せ!

むかしむかし、南の国に3000種類ものサボテンが咲く、サボテン一族が治める豊かな国がありました。ところが、その豊かな国を妬(ねた)んでいた魚族のシャーク一族の男たちが突然侵略してきて、サボテンの大嫌いな海水をまき散らしました。一度ブヨブヨになったサボテン族の体はなかなか元に戻らず、豊かな国も滅びる寸前まで衰退していきました。

その国の王様にはひとりの姫がいました。名前は「春雷」と言い、とても可愛い娘でした。驚いたことに、春雷は成長するにつれて、サボテン族の力自慢の男にも負けることがないほど、立派に成長しました。…

10月20日(月) 20時~

『地球を救うための脱炭素化対策の動向』
小川 紀一

地球の未来は、私たちの選択で決まる

 
 

気候変動の背後にある炭素循環や大気のしくみ、深刻化するプラスチックごみの実態、そして、国際連合によるIPCC及びCOPなどの国際的な枠組み、日本が取り組むCO2排出削減及び代替技術についてデータと図解を交えながら、複雑な環境問題をわかりやすく整理した一冊。

本文をチラ見せ!

1968年12月21日に打ち上げられた有人宇宙船“アポロ8号”は月の周回軌道に入り、そこから撮影された人類初の地球の全体像の写真“地球の出”が世界に公開され、あまりの美しさに多くの人々に感銘を与えた。と同時に、地球自体が人類をはじめとして無数の生命体が息づく生命体そのものであるように思え、地球の環境を意識せざるを得ない何か訴えるものがあった。“地球の出” が史上最も影響力のあった“環境写真” であると呼ばれる所以である。
因みに、あれから約半世紀過ぎた最近、地球を俯瞰した様々な画像が公表されている。…

10月20日(月) 21時~

『無頼漢日記』
羽鳥 裕一

レールを外れた先にあった、俺の青春

 
 

煙草が充満したパチンコ店、古びた雀荘で響く牌の音、くだらない話と真剣なまなざし……。
あの日昭和の裏道で俺たちは必死に生きていた。
切なさと優しさが交じり合うピカレスク私小説。

本文をチラ見せ!

人や場所または作品、あらゆる対象との邂逅は偶然なのか、必然なのか。
禅問答のようであるが、後から振り返りその対象との邂逅を起因に、結果に対して一本の道筋が見えてくるという運命論者的視点に立脚すれば、邂逅は必然と定義づけることができる。
時として邂逅により悪い結末に導かれる場合もあるが、その場合あたりまえであるが同じ視点にたっても積極的に邂逅を必然とするのには躊躇する。
邂逅が偶然か必然かは表裏一体といえるが、あくまでもそれ(邂逅)によって導かれる結果がテストされるのであろう。
主人公裕三は、その意味では大いに必然というべき女性税理士との邂逅により…

10月20日(月) 22時~

『愛の、その先にあったもの』
仁科 せい子

愛された記憶が、私を生かしてくれる

 
 

互いに家庭をもつ「不倫」の関係でありながら、信頼し合い、共に寄り添った30年の軌跡。
今はもう途切れてしまったかもしれない絆。けれど振り返ればいつも、かけがえのない思い出となって老後の自分を支えてくれる。そんな濃厚で美しい記憶を綴った愛の記録。

本文をチラ見せ!

私が照将さんと初めて会ったのは、今から三十年以上前のこと、仕事で議員秘書をすることになり、初めて議員となった照将さんと会いました。一議員と秘書として、仕事上のお付き合いで始まり、三年ほどが過ぎた頃、二人が親しく近づく出来事がありました。照将さんの首長選挙への出馬でした。このことがきっかけとなり、私は照将さんと深くお付き合いするようになりました。
当時、私は、就職し二十年近くが過ぎ、その間に結婚し三人の子どもを産み、父母の住む実家からA市へ電車で通勤していました。…

10月21日(火) 7時~

『千本夜桜』
カタイナチギリ

心を読む才能が導く、熱き青春の一局

 
 

人の感情を読む力を持つ少年・結崎夜深が、高校生活の中で麻雀と出会い、仲間やライバルたちと心を通わせながら成長していく青春ストーリーです。戦術と心理が交錯する麻雀を通じて、少年が「本当に居たい場所」を見つけていく姿が丁寧に描かれています。競技としての麻雀の魅力、個性豊かなキャラクターたち、そして淡い恋や夢への葛藤が重なり、読後に心が温まる作品です。

本文をチラ見せ!

「ねぇ知ってる? 結崎(ゆいざき)くんって、人の心を読めるんだって」
「聞いた聞いた! トランプの数字とかマークを言い当てちゃうんだよね」
「そうそう。手品じゃなくて、本当にただ当てちゃうって」
「なんていうか……凄いよねー、読心術ってやつかなぁ」
「えーでもさぁ、なんかちょっと怖くない?」
「うーん、ちょっとだけね……心読まれちゃうんだもんね……」
教室を出る間際、二人組の女子生徒はそう言って話題の人物を一瞥し下校していった。
そこには侮蔑も悪意もなく、会話も一応はオブラートに包まれたものであった。
ただ、その内側からは明らかに対象人物を気味悪がる雰囲気が醸し出されてもいた。…

10月21日(火) 8時~

『鬼の夜ばなし』
山口 まち

鬼とは何なのか? 怪異は本当にあるのか?
古典から現代まで、 “真の怖さ”に迫る短編集。

 
 

「鬼の夜ばなし」
古典を題材に、七編の鬼の物語をよみがえらせる。
人と鬼の血を引く子・コヅナの悲劇、神様のお供えに手を出してしまう愛嬌ある獄卒、大江山鬼退治の隠された真相など、原典の味わいを残しながらも新たな解釈で「鬼」を描き直す。

「奇談集」
現代を舞台に、日常に潜む不可解な現象を描いた九編の怪異譚。
河童になった少年、不老不死の秘密を知る者、雪山で出会った美しくも恐ろしい女性など、身近な場所で起こる超常体験の数々を収録。
 

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「鬼」の話をしようと思う。
昔から今日に至るまで、繰り返し様々な物語に登場する、なんとも不思議な存在の「鬼」。古代中国の書物には、死者がこの世に帰ってきた姿という記述もある。
「鬼」とはいったい何だろう。
日本の鬼は、頭に二つの角(つの)、口には牙(きば)、恐ろしい顔と筋骨逞しい肉体を持つ地獄の獄卒がモデルのようだが、もともと鬼に決まった姿はなかった。丸い体に手足が付いているだけだったり、頭が牛や馬だったりと、恐ろしげな獣じみた姿で流行り病の元凶ともされた。
その昔は、時の権力者に抵抗する豪族が「鬼」とされることもあった。…

10月21日(火) 11時~

『テクニカル分析の成功率』
宮脇 利夫

テクニカル分析の成功率を実データで解明! 投資で勝つための実践ガイド

 
 

専業トレーダーが20年間の投資経験をもとに、過去20~30年のデータを集計し、100点以上のチャートと豊富なケーススタディで「買い時」「売り時」を検証。
従来のテクニカル分析本では語られることのなかった具体的な成功率を示し、エントリーポイントの見極め、トレンド別の投資戦略、利確・損切りの判断など、テクニカル分析の有効性を統計データで実証。
さらにPO(パーフェクトオーダー)時と逆PO時の戦略、空売りやデイトレードといった多様な手法を網羅し、ファンダメンタルズ分析との掛け合わせ事例までを解説している。
投資初心者から上級者まで、データに基づいた合理的な投資判断を身につけたい、全ての投資家必読の一冊。

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株式投資を行う際に必要な値動きの分析方法には、「ファンダメンタルズ分析」と「テクニカル分析」の大きく2種類があります。
「ファンダメンタルズ分析」は、市場を取り巻く経済的要因から値動きを予測する方法です。これに対して「テクニカル分析」は、過去の値動きをチャートで示し、その形などから今後の値動きを予測する分析方法です。もちろん、どちらが有効ということではなく、投資スタイルによって使い分けたり、2つの手法を組み合わせて使うのが基本です。
本書は、過去の値動きの法則性を基点とした「テクニカル分析」のテクニックをマスターし、株式投資で利益を得る指南書となることを願って執筆いたしました。…


今月もお楽しみに!