骸骨もこの目玉をもらうまでは、ある意味で闇の中にいた。だからこそ明るく見えるこの世界の素晴らしさが判った。同時に見えぬ辛さも。何だか不思議だなと思う。この海辺に来るまでは人に、世の中に失望していたはずなのに、いざ塞ぎこんでいる人を見るとこの世の素晴らしさを、希望というものを伝えてみたくなる。でもどうしてなのだろう、何故そう思うのだろう。まるで自分にはない希望が相手にはあると決めつけているみたいに…
コンテスト大賞作品の記事一覧
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小説『標本室の男』【第42回】均埜 権兵衛
突然現れたあの男の、妙に生々しいマスクと手袋が気になっていた。「おい、そのガイ骨ってぇのは何のことだ、あいつのことか?」
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エッセイ『とりあえず筋トレしろ』【新連載】Kouki Okumura
うつ、引きこもり、隠れ引きこもり、社会的弱者、昼夜逆転…なら「とりあえず筋トレしろ!」 筋トレは最後の砦だ、信じてほしい。
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俳句・短歌『バーの二階で』【最終回】田中 龍太
句集『バーの二階で』より三句「焼き肉は 鮮度のある死 夏燕」
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小説『眠れる森の復讐鬼』【第19回】春山 大樹
入院患者の不可解な死。「非常階段には鍵、全ての窓は嵌め殺し。つまり四階病棟は密室…でも、彼女が鍵を手に入れていたとしたら?」
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小説『標本室の男』【第41回】均埜 権兵衛
「あ、駄目だ、見ない方がいい」タイヤの間に、友達の頭部。身体は不自然に平らで、その先はもの凄い血溜まり...既に死人の顔色だった。
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小説『海辺のレクイエム』【第8回】源 久
終電を逃し、そのまま美沙の部屋で夜を明かした。男女の関係は何もなかった。部屋を出る時、大きなベッドと魅力的な美沙を眺めて…
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小説『眠れる森の復讐鬼』【第18回】春山 大樹
医療事故で片付けられた、元いじめ加害者の死。「あいつを殺害したのは、あの子の母親かも…殺したいほど憎んでいるはずだから」
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小説『標本室の男』【第40回】均埜 権兵衛
いずれそれをもの哀しく思い出さなければならないのだとしたら、何のために出会いがあるというのだろう。
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小説『眠れる森の復讐鬼』【第17回】春山 大樹
悪友とは言え、あれだけ仲良さそうにつるんでいたのに、昨夜死んだと聞いても眉一つ動かさない。これがこいつの真骨頂なんだろうか…
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小説『標本室の男』【第39回】均埜 権兵衛
目の不自由な妹をカメラに収めていた男――一体何者なのか…ハンドルに齧りつくようにして男の後を尾行した
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小説『眠れる森の復讐鬼』【第16回】春山 大樹
トイレから泣き声が聞こえて…ドアを開けたら、親友が裸で泣いていた。あの三人はもういなかった。服は遠くに投げ捨ててあった
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エッセイ『貧しさは人生の花』【最終回】伊藤 フサ子
阿鼻叫喚⁉生物部の文化祭での発表はウサギの解剖。誰もやりたがらない中、震える手で恐る恐るメスを入れると......
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小説『標本室の男』【第38回】均埜 権兵衛
少女を抱きかかえたまま、ふらふらと藪の中へ泳ぎ出す骸骨。少女にきゅっと抱き着かれると、尻餅をついてしまい…
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小説『眠れる森の復讐鬼』【第15回】春山 大樹
彼女の姿は包帯で嵩ませても、とても成人女性とは思えぬ程小さくあまりにも華奢だった。植物状態で眠るいじめ被害者と高校時代以来の再会。
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小説『標本室の男』【第37回】均埜 権兵衛
骸骨は少女を信じたかった。すっかりいじけてしまった心で。人を信じるということは、疑うよりもずっと難しいことなのだということを知らないまま。
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エッセイ『僕の大学デビュー天下取り物語』【最終回】松本 竹馬
ひっくり返った輩と赤く擦りむいた拳。「やっと本物になったぞ」僕はポツリとそう呟いた。俺はもう永遠に走れるんだ。
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エッセイ『僕の大学デビュー天下取り物語』【第37回】松本 竹馬
蕎麦屋にヤカラが入ってきた。干渉されたくないと必死に願うも、「なあ、乾杯の音頭とってや」と言ってきて......
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エッセイ『僕の大学デビュー天下取り物語』【第36回】松本 竹馬
目の当たりにした"大学生"の現実。大学生活は全て自分に捧げたはずだったのに、「僕は……僕は一体何をしていたんだろう。」
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エッセイ『僕の大学デビュー天下取り物語』【第35回】松本 竹馬
「もう一回、リベンジさせろよ」3年越しにとうとうこの時が来た。威勢よくケンカを吹っ掛けるも、彼の眼中に僕はおらず......
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エッセイ『僕の大学デビュー天下取り物語』【第34回】松本 竹馬
ようやく分かった、僕にとっての「大学デビュー」 彼女との別れを経て迎える大学四回生、そこには新たなスタートがある。