真っ白な不思議な空間であった。壁も床も天井も真っ白な紙が貼られ、柱が見えない。まるで雪の洞穴のようであった。しかも、やや黄色味を帯びた床が暖かい。「何故床が暖かいのですか」宗易は感じたままを茂勝に尋ねた。「オンドルと言いまして、竈(かまど)で炊いた煙が床下を通っているのですよ。両班の様な身分の高い貴族や金持ちの商人しか使用できません。床は上下に石が敷いてあり、その間を煙が通ります。上の石に漆喰が…
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小説『浜椿の咲く町[人気連載ピックアップ]』【第4回】行久 彬
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小説『浜椿の咲く町[人気連載ピックアップ]』【第3回】行久 彬
私だけがなにも知らなかった…ある日級友から父が自殺した事情を聞かされて…
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小説『光と闇の相剋』【第18回】髙嶋 郷二
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小説『浜椿の咲く町[人気連載ピックアップ]』【第2回】行久 彬
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エッセイ『振り子の指す方へ』【最終回】山口 ゆり子
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小説『標本室の男』【第34回】均埜 権兵衛
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小説『浜椿の咲く町[人気連載ピックアップ]』【新連載】行久 彬
町一番の稼ぎ頭と言われていた父のある噂―なにも知らない母に近所の女性が近づいてきて…
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小説『ジュピターと仲間達 Jupiter & Friends』【第10回】ジェフリー 樫田
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小説『赤い靴』【第11回】高津 典昭
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