1 通信簿と子猫の死「ほらわからんぞ。猫は他の動物より執念深いけんな」父が横から茶化します。「あとの二匹は誰ぞもろうてくれるんか」祖父が聞くと、祖母は困り顔で首を横に振りました。「山いほってこなならんかいな」祖父は次の煙草に火をつけました。「まだ乳飲んみょるけん、もうちょっと置いといちゃったらわ」黙々とさね抜きをしている母が言います。「猫のションベンは臭いけんな」「縁の下が臭うなっとるわ」「親が…
昭和の記事一覧
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