ユーはいつも本を片手に持って歩いていたけれども、もんじゃ焼きを食べるときだけはカホの言いなりになって、本をほったらかしにして、コテでもんじゃをつくっていた。「ちゃんと土手作ってくれないとお汁が逃げちゃうじゃない」そうカホに言われて、ユーは真っ赤になって眼鏡を曇らせながらも必死にもんじゃ焼きをつくっていた。僕とマコトは慣れていたので、もんじゃ焼きの作り方でカホに文句を言われたためしはない。天才とも…
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