【前回の記事を読む】寺の前に捨てられていたのは"生まれたばかりの赤ん坊"だった。紙切れには「許しておくれ」と書かれており…子どもの世話が一旦落ち着いたところで朋来が、「二人とも聞いてくれ。赤ん坊は今から警察かお役所に連れていって、孤児院にでも入れてもらう。いいな」すると、「お上人、赤ん坊をこのお寺で育てることはできないのですか」三吉が言うと、「そうですよ。この子は今日からおいらたちの弟ではいけな…
[連載]心に咲いた向日葵
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エッセイ『心に咲いた向日葵』【最終回】丸山 珠輝
「おいら弟ができて嬉しい」――捨てられていた赤ん坊を皆で育てることに。しかし、そんな幸せな時間は長くは続かなかった…
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エッセイ『心に咲いた向日葵』【第19回】丸山 珠輝
寺の前に捨てられていたのは"生まれたばかりの赤ん坊"だった。紙切れには「許しておくれ」と書かれており…
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エッセイ『心に咲いた向日葵』【第18回】丸山 珠輝
「障害のない人は良いですね。その気になればどんな仕事でも選べるけど、私たちには決められた仕事しかありません」
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エッセイ『心に咲いた向日葵』【第17回】丸山 珠輝
「息子は殺されたんだ」――死因は急性アルコール中毒だった。飲めない酒を無理に飲まされ…
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エッセイ『心に咲いた向日葵』【第16回】丸山 珠輝
昼間から酒を飲むような者は"社会のゴミ"。殺して捕まって、少年院かムショで悠々自適な生活を送ろうと…
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エッセイ『心に咲いた向日葵』【第15回】丸山 珠輝
殴る、蹴る、さらにタバコの火を押し付ける者も…。給料泥棒の罪をなすりつけられた彼の生活は地獄だった
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エッセイ『心に咲いた向日葵』【第14回】丸山 珠輝
「人殺しを仕掛けたんだよ。誰でもいいからぶっ殺してやるつもりだったんだ。」自分の生い立ちを語る男に、少女は寒気を覚えた
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エッセイ『心に咲いた向日葵』【第13回】丸山 珠輝
「目の見えない彼女には酷なこと」「早くしないとあの子が危ない」少女を襲った"あの事件"は社長らが善意でとった行動だった
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エッセイ『心に咲いた向日葵』【第12回】丸山 珠輝
少女は自分の人生を諦め、殺される覚悟で言った。「社長さん。会社には殺し屋が雇われているのですね」
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エッセイ『心に咲いた向日葵』【第11回】丸山 珠輝
「あんな屈辱を受けたのだから、このくらいお返しは当然」決心すると化粧水の瓶を握り締め、鏡に叩きつけた。ガラスが飛び散り…
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エッセイ『心に咲いた向日葵』【第10回】丸山 珠輝
「大声を張り上げたって誰も来ない」両手を捕まれ、無理やり触らせられ…。ことが終わると、涙を流しながら夢中で手を洗い続けた
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エッセイ『心に咲いた向日葵』【第9回】丸山 珠輝
「覚えるともうかるぞ」私はマッサージの"スペシャル"の意味をようやく理解した。そう言って横になっていた男は上向きになり…
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エッセイ『心に咲いた向日葵』【第8回】丸山 珠輝
マッサージを終えた私に「息子がまだのようだな」と薄ら笑いを浮かべる男。だが全盲の私はそれに気づかず…
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エッセイ『心に咲いた向日葵』【第7回】丸山 珠輝
仕事が少ないと家主はご飯を出してくれない…。その日は先輩がラーメンを奢ってくれて、私は涙を流した
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エッセイ『心に咲いた向日葵』【第6回】丸山 珠輝
「あんたの身なりは粗末すぎる。眼が見えない者は、そういうところから考えないと」――全盲の私に、住み込みの職場の家主が…
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エッセイ『心に咲いた向日葵』【第5回】丸山 珠輝
事務室に続くこの廊下は"涙の溜まり場"――言葉の暴力、そして体罰…。職員からの虐待が、そこにはあった
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エッセイ『心に咲いた向日葵』【第4回】丸山 珠輝
目の見えない私のもとに現れたのは就職のスカウトだった。嬉しくて舞い上がっていたが、うますぎる話に私は不信感を覚え…
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エッセイ『心に咲いた向日葵』【第3回】丸山 珠輝
「少しでも視力があれば…」私はあの子よりも半分以下のお給料しかもらえない。あの子には少しだけ視力があるから
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エッセイ『心に咲いた向日葵』【第2回】丸山 珠輝
全盲の娘に向かって母は「目の前にあるとが分からんかね」「役に立ちゃあせん」その言葉に深く傷ついた。だが娘は…
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エッセイ『心に咲いた向日葵』【新連載】丸山 珠輝
父と母はいとこ同士だった。そして生まれた私には、両眼の眼球がなかった。そんな私のことを、親族や両親は…