【前回の記事を読む】「出来損ないの死に損ない」——母から吐き捨てられた言葉は私の心に突き刺さった。いつしか私は自死を考えるようになり…その年の八月には富子に弟ができた。その子はミルクの飲み方や泣き方にしても恵子とはまったく違っていた。この子は幹男と名付けられ祖父の喜びようは大変なものだった。それを機に智子叔母は電気洗濯機を買った。当時は頭に電気という呼び名を付けたところが面白い。祖母の手間を考え…
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エッセイ『心に秘めたオパールは虹色の輝き』【第15回】丸山 珠輝
「杖を使わないと立つことも歩く事もできないから」私は目が見えないけど、彼女を気の毒に思った。さらに家の中では杖を使わず…
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エッセイ『心に秘めたオパールは虹色の輝き』【第14回】丸山 珠輝
「出来損ないの死に損ない」——母から吐き捨てられた言葉は私の心に突き刺さった。いつしか私は自死を考えるようになり…
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エッセイ『心に秘めたオパールは虹色の輝き』【第13回】丸山 珠輝
生まれてきた赤ちゃんの泣き声は、蚊の鳴くようなか細い声だった。——その後、寝たきりの状態で6年がたち…
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エッセイ『心に秘めたオパールは虹色の輝き』【第12回】丸山 珠輝
妹が悪くてもいつも罰を受けるのは私だった。喧嘩をすると母は私をひっぱたき、風呂場に連れて行かれ…
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エッセイ『心に秘めたオパールは虹色の輝き』【第11回】丸山 珠輝
親戚の集まりに誘われるも「娘はつれてこないでほしい」ということが条件だった。その理由は他の子どもたちから…
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エッセイ『心に秘めたオパールは虹色の輝き』【第10回】丸山 珠輝
「障害児を殺しても重い罪にならない」そう言って叔父は私の娘を"殺してやろうか"と提案してきた。私は背筋に寒気を覚え…
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エッセイ『心に秘めたオパールは虹色の輝き』【第9回】丸山 珠輝
生まれつき眼球が無い娘。医師は「手術が成功しても脳に障害が出るし、失敗すれば命が…」それを聞いて両親が出した答えは…
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エッセイ『心に秘めたオパールは虹色の輝き』【第8回】丸山 珠輝
線路の上で放心状態の妻。「危ない!」すぐそこまで列車が来ているのに、わが子を背負ったまま動かず…
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エッセイ『心に秘めたオパールは虹色の輝き』【第7回】丸山 珠輝
生まれてきた子どもには"両目が無かった"——噂は広まり見舞いを装った人が「鬼子ができたらしい。見に行こうや」
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エッセイ『心に秘めたオパールは虹色の輝き』【第6回】丸山 珠輝
いとこ同士で子どもを身ごもった。すると父は「養子をもらう方法もある」と言い、"下ろす"ことを勧められ…
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エッセイ『心に秘めたオパールは虹色の輝き』【第5回】丸山 珠輝
「障害のある子が生まれるかもしれない」——家族にも迷惑がかかると言われ、いとこ同士の結婚を猛反対されたが…
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エッセイ『ひとりで生きてゆけるかな』【第4回】牧田 恵
2008年、秋葉原で起こった悲劇。私がまず思ったことは、"加害者の気持ちが手に取るようにわかる"だった。
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エッセイ『おふくろの品格』【第4回】奥井 栄一
1946年4月3日に絞首判決を受けた、海軍中将だった祖父。当時記された遺書を読んで、私は愕然とした
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エッセイ『心に秘めたオパールは虹色の輝き』【第4回】丸山 珠輝
「おれはおっかちゃんのために気持ちを奮い立たせて懸命に帰ってきたのに。」家族と四年ぶりに再会するはずが…
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エッセイ『ひとりで生きてゆけるかな』【第3回】牧田 恵
ある日、口がきけなくなってしまった。“あああ、しゃべれなくなっちゃった”すぐに医者に行きなんとかなったが…
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エッセイ『おふくろの品格』【第3回】奥井 栄一
不器用な海軍中尉と二十歳の研究部員、戦時下の研究室で出会った。そして運命が動き出した
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エッセイ『心に秘めたオパールは虹色の輝き』【第3回】丸山 珠輝
「従兄弟との結婚は絶対に許されない」親族の猛反対に揺れながら――嘉子は従兄弟を待ち続けた
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エッセイ『ひとりで生きてゆけるかな』【第2回】牧田 恵
原因の分からない辛さ、でも「あなたは病気じゃないよ!」――どこに行っても言われる言葉。心の底まで苦しかった…
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エッセイ『おふくろの品格』【第2回】奥井 栄一
宝塚歌劇団月組男役スターやバスケット部のイケメンにお熱だった女学生時代。おふくろはなかなかにミーハーだった
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エッセイ『心に秘めたオパールは虹色の輝き』【第2回】丸山 珠輝
許嫁を追って中国へ渡った丸山嘉子は終戦後、日本に帰国した。家族と再会するものの、許嫁の母親が病気で死んだことを知り……