2022年4月22日。2年ぶりにパスポートに押された出国のスタンプの青いインクに涙が落ちた。インクが滲んでしまうといけないから、指でページと目頭を拭った。拭っても目頭の熱は篭ったまんまで、飛行機の窓の外側を臨むと更に熱を帯びて、朱色のワンピースに滲みを作った。久しぶりに眺める羽田の工場夜景の輝きは変わらない。以前は撮ることもなかった窓の外に、堪らずカメラのシャッターを押した。あれだけ必要と言われ…
エッセイの記事一覧
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エッセイ『時をつむいで』【第10回】中村 良江
祠が開かれると町はいつになく華やかに灯される 図柄や川柳に心を躍らせた夏の記憶
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エッセイ『ロッキー山脈を越えて[コンテスト特集]』【第3回】亀井 健司
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エッセイ『ロッキー山脈を越えて[コンテスト特集]』【第2回】亀井 健司
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エッセイ『318号室の扉』【第3回】戸嶋 次介
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エッセイ『ロッキー山脈を越えて[コンテスト特集]』【新連載】亀井 健司
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エッセイ『うっかり自転車で日本一周していた』【第18回】河瀬 敏樹
1回しか会っていないのに、何故こんなにも親しみを感じるのだろうか 自転車を漕ぐ姿が語る!
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エッセイ『最高のセカンドライフは海外転職で』【新連載】宮永 保文
早期退職した後は…インドネシアに転職!?初めてジャカルタに足を踏み入れた「私」を待ち受けていたものとは…。
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エッセイ『ねぇねぇみかどのおばさん』【第10回】六谷 陽子
乳飲み子から駄菓子屋デビューまで まちの子供を優しく見守り、励まし、手助けをする母の姿
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エッセイ『貧しさは人生の花』【第15回】伊藤 フサ子
特別扱いしないことが特別な優しさだった。中学校最後に貰った通信票には、先生の想いがびっしりと綴られていて…。
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エッセイ『続・夫と歩いた日本すみずみ』【第10回】花房 啓子
岡山で触れる数々の日本文化 建築、古墳、彫刻…よみがえる様々な昔の風景
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エッセイ『どうして君は「不器用な生き方」しかできないのか』【第6回】坂入 実
小学校時代と管理職になってからやりたくもないことを強制されると体全体がそれまでに「経験したことのない気だるさ」で覆われ、体が重くなり動作も緩慢に
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エッセイ『老人ホーム施設長奮闘記』【第14回】山田 勝義
あなたは何のために老人ホームを探していますか? 施設選びは建物の構造や豪華さより「介護の安心、運営の質」が重要。ではこの「介護の安心、運営の質」とは何?
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エッセイ『四国八十八カ所』【第11回】深山 無行
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エッセイ『うっかり自転車で日本一周していた』【第17回】河瀬 敏樹
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エッセイ『ギリシアの遺跡を訪ねて』【第2回】荻田 譲二
ペロポネソス半島ミケーネの竪穴式墓では複数の死者が金のデスマスクなどで覆われて豪華な副葬品と共に埋葬
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エッセイ『ふしぎに出会う日々』【最終回】西谷 正文
古くから遠流の地として定められていた隠岐。鎌倉時代には、後鳥羽上皇と後醍醐天皇が隠岐に流され住民は現在の「牛突(うしつき)」につながる催しなどで上皇を慰めていた