【前回の記事を読む】期待したような父ではなかった。何かを隠し、逃げる父。逃げるくらいなら、もう二度と帰って来なければいい。 アパートの向かいの雑木林が、聞き慣れた葉擦れの音を奏でている。天を見上げると、千切れ雲が青空を孤独に漂っていた。国生の足は住宅地を抜け、町外れの水田地帯を横切り、その先の小高い丘を目指して淡々と進んだ。若草の香りを含んだ風が全身を撫でる。石造りの古い鳥居と、苔だらけの石段が…
[連載]赤い大河
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小説『赤い大河』【最終回】塚本 正巳
立ち去ろうとする彼女の腕を掴むと、「離して!」と涙を流した。おとなしかった彼女にこれ程の激情があったことなど知りもしなかった。
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小説『赤い大河』【第23回】塚本 正巳
期待したような父ではなかった。何かを隠し、逃げる父。逃げるくらいなら、もう二度と帰って来なければいい。
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小説『赤い大河』【第22回】塚本 正巳
「新しい父はどんな幸せをもたらすだろうか」そう期待していたが、実際は何も起こらなかった。無害な父を演じるばかりで.....
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小説『赤い大河』【第21回】塚本 正巳
「それで何か買えよ」貯めていたお金を渡すも、突き返されてしまう。ひとりの近所の女の子をどうしても気にかけてしまう、その思いは....
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小説『赤い大河』【第20回】塚本 正巳
「そんなんだから友達いないんだよ」うっかり口にしてしまった嫌味が、ずっと口の中に残っているようなひどい気分だった。
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小説『赤い大河』【第19回】塚本 正巳
「どれだけ能力を持っていても、その力を自分のためにしか使わない人は、絶対に幸せになれない。...最後には周りに誰もいなくなっちゃう」
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小説『赤い大河』【第18回】塚本 正巳
息子にとっては突然の引っ越し。新しい家族が増えると伝えると息子は「偽者のお父さんならいらない。おじじがいるし」と言い......
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小説『赤い大河』【第17回】塚本 正巳
小学校から家に帰ると部屋は散乱していた。意を決して部屋を進むと口をへの字に曲げ、床ををにらみつける女性の姿が......
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小説『赤い大河』【第16回】塚本 正巳
配られたカードを反す時、同居かそれとも自由か、二人の運命が決する。彼女の手がカードの淵にかかり、未来が決まる瞬間――。
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小説『赤い大河』【第15回】塚本 正巳
突如挑まれたバカラの勝負。「負けたら彼女の世話係、勝ったら......」男として勝負を降りることは出来ない。
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小説『赤い大河』【第14回】塚本 正巳
「それより、どうしてこんなところで働いてるの?」素直な疑問だった。彼女にとっては大切な場所を軽んじてしまった。
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小説『赤い大河』【第13回】塚本 正巳
違法カジノが警察に相談? 「どうせなら、もっとましな嘘をついたらどうだ」 店で暴れる男の最後は......
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小説『赤い大河』【第12回】塚本 正巳
ゲームが進みチップが積み上がる頃、違和感を感じた。ふとあたりを見回すとその正体はすぐに分かった。「お前、何かやってるだろう」と男は言いだし―。
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小説『赤い大河』【第11回】塚本 正巳
「すぐに、気づいてよ」丁寧にひかれたアイラインとおろした髪の毛。食堂で出会った「陰気な女」のアルバイト先は......
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小説『赤い大河』【第10回】塚本 正巳
スリーサイズを聞いた女性からの誘いで、バイト先のカジノバーへ向かう二人。そこは物騒な噂が絶えない区画で、危険な香りが漂い…
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小説『赤い大河』【第9回】塚本 正巳
今の打ち解けた雰囲気なら冗談で済むかもしれない…。「ところでさ、スリーサイズいくつ?」と、さりげなく呟いてみたところ…
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小説『赤い大河』【第8回】塚本 正巳
一人で座る猫背の女。その女に「スリーサイズを訊いて来い」!? 声をかけてみると、尖った視線で白眼視されたが…
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小説『赤い大河』【第7回】塚本 正巳
「五円玉二枚と十円玉、交換してくれませんか」券売機の前に、殺気立った様子の変な女がいた。俺に気が付くと振り向いて…
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小説『赤い大河』【第6回】塚本 正巳
大学生活が名残惜しくなった学生最後の夏休み。「まさかこんな時期に、就職先の発掘?」と友人に横槍を入れられ…
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小説『赤い大河』【第5回】塚本 正巳
もしかして私と彼を別れさせた自称間男は、男ではなく、女かも?ある人物が思い浮かび…
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