弥十郎は構えを上段に素早く戻すと横殴りに剣を振るった。その時である。猛之進の猛打するように打ち下ろした刀身が弥十郎の刀の棟を叩いたのだが、鍔元二、三寸のところからまるで飴細工ようにぽきりと折れたのである。弥十郎は一瞬あっと声を上げたが、直ぐに後ろに飛び下がると脇差(わきざし)を引き抜いた。それから気息を整えるように長い息を吐くと再び猛之進と対峙した。弥十郎はどことなく先ほどよりも落ち着いたように…
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小説『刀の反り』【第7回】大髙 康夫
自分の腹に刺さった脇差を信じられないものでも見たような顔付きで見詰めた。「命の遣り取りに卑怯などと言うことはないわ。何をしようと勝てば良いのだ」
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小説『北満のシリウス』【第14回】鎌田 一正
1945年8月7日、満州ハルビン。喫茶店で話す日本人家族。「悪い人なの?」「日本人側から見て悪者になったってことでしょう?」
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小説『刀の反り』【第6回】大髙 康夫
私闘は幕府によって禁止されているが、誰も酔っぱらった二人を止めることはできない。人気のない境内で刀を抜き...
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小説『北満のシリウス』【第13回】鎌田 一正
「日本人への復讐が始まる。」ソ連軍には、兵の暴走を止める規律がほぼ存在しない。そこに中共軍や匪賊が加われば、この満州は…
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小説『刀の反り』【第5回】大髙 康夫
久方ぶりに盃を交わす二人の武士。しかしやがて二人の会話は押し問答となり遂には刃傷沙汰に...?!
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小説『北満のシリウス』【第12回】鎌田 一正
「昨日、広島に原爆が落ちた」…部屋の空気が一瞬にして張り詰め男たちの表情は険しくなった
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小説『刀の反り』【第4回】大髙 康夫
須田家に家宝として伝わってきた「名工郷則重の刀」。無名の剣だと言われ言い争いになる二人
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小説『北満のシリウス』【第11回】鎌田 一正
一瞬でもときめいたことが悔しい!終始こちらを馬鹿にしてきた男に憤りながら、一方で悲しげな瞳が気にかかった…。
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小説『刀の反り』【第3回】大髙 康夫
雌雄を決することができなかった竜虎と呼ばれた二人は決着をつけようと立ち合いをして…
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小説『北満のシリウス』【第10回】鎌田 一正
ハンサムだが非常識な男。注意すると…「そういう規則でもあるのか?」
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小説『刀の反り』【第2回】大髙 康夫
こやつ、家宝を愚弄する気だな。則重の太刀を認めない幼馴染へ浮かんだ考えは…
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小説『北満のシリウス』【第9回】鎌田 一正
「かっこいい……」思わずそう呟やかせた『北満のシリウス』と呼ばれた馬賊の頭目
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小説『刀の反り』【新連載】大髙 康夫
先祖代々家宝として引き継がれ伝えられてきた太刀。この刀が贋作ではないかと疑われ…
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小説『北満のシリウス』【第8回】鎌田 一正
人種の坩堝・キタイスカヤ街。ハルビン市街全体を見渡せる松浦洋行へ
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小説『北満のシリウス』【第7回】鎌田 一正
男は顔でも肩書でもないのであ~る。ただありのままの私を受け止めてほしいだけ
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小説『北満のシリウス』【第6回】鎌田 一正
妹からの言葉に「付き合ってなんかいないわよ! いい加減なこと言わないで!」と反論
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小説『北満のシリウス』【第5回】鎌田 一正
「お姉ちゃん!もう疲れた!」ハルビンを駆け抜ける日本人の姉弟が向かう先は
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小説『北満のシリウス』【第4回】鎌田 一正
生活が苦しい人も診療所にやってくるが…「医療は、お金儲けのためのものじゃない」
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小説『北満のシリウス』【第3回】鎌田 一正
ファッション最先端の街・ハルビン…少女のような気持ちを持てる“ときめき”
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小説『北満のシリウス』【第2回】鎌田 一正
「そう、ここは日本でも中国でもなく、まさにヨーロッパなのだ!」
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