私の不安は残念ながら的中したわけで、これから始まる悪夢の幕開けとなった。病室に行くと極めて快活で元気な姑の姿があった。痛み止めでも投与してあるのだろうか、周囲の重く慌しい雰囲気の中で彼女の元気な姿はむしろ異様であった。私を見るなり、「公ちゃん、脚が動けへんけどどうしたんやろ」と言う。「あれ、おばあちゃん覚えてへんの? 昨日の晩ベッドから落ちて脚折ったらしいんよ」と言うと「そんなはずあらへん。うち…
エッセイ
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『嫁姑奮戦記[人気連載ピックアップ]』【第2回】大野 公子
病院内で錯乱による異常な言動を繰り返し、家に帰りたがる姑。これから始まる悪夢の幕開けとなった…
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『母娘旅。[コンテスト大賞特集]』【第2回】july
母がどんどんボケ老人に。悔しくて、悲しい。会話を忘れられてしまうことが
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『砂の道[コンテスト大賞特集]』【第2回】祥子
祖母の死を悼む。静かに縁側に座っていた祖父の背中が震えていた。
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『嫁姑奮戦記[人気連載ピックアップ]』【新連載】大野 公子
幻覚幻聴で病院を騒がせ、二度の脱走で終には入院を断られた過去のある姑。今度は顔のヘルペスで別の病院に入院したが、入院早々…
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『母娘旅。[コンテスト大賞特集]』【新連載】july
お誕生日おめでとう、くたばれ。母と娘、1つ1つに複雑な感情が重なる物語がある。
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『砂の道[コンテスト大賞特集]』【新連載】祥子
足は自然と海へ向かう。この世界からいなくなりたいと、海に来る度に考えた。
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『人生の住所教えて』【第5回】荻野 源吾
あえて苦しい状況に遭遇しても楽しんでいく。非日常で味わう苦労やハプニングなどは良い刺激剤でもあるのです。
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『ぼくのこと、覚えてますか』【第5回】竹山 悟
「ハチのムサシは死んだのさ」 この歌を聞くと今も転校初日の光景が鮮やかに蘇ってくる
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『お気楽『辞世』のすすめ』【第5回】安中 正実
良い「死に方」、良い「死に際」も「生き様」の内。発つ鳥が跡を濁さないためには片づけが必要
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『青天の霹靂』【第9回】橋本 由美
「金井先生は、かたくなに退職届を書くことを拒否した。だから懲戒解雇にしてやったんだ」
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『運命に寄り添う、そして生きる』【第24回】輪月 舟
世の「おとこ」たちへ告ぐ。子が生まれたらあなたは一生「父親」だと。自分の行為が愛なのか暴力なのか問い続けてほしい
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『おっぱいがウインクしてる』【第18回】牧 柚花
腰の曲がったおばあさんが一人でやっている花屋さん。おばあさんは、お客の女性に「命日だね」と声をかけていて…
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『WHAT A FANTASTIC RIDE ! せんべい屋さんの娘からアメリカの外交官になった私』【第9回】パーディ 恵美子
イスラエルに存在する社会主義的生活共同体キブツ。ここには給料というものがなく、代わりに与えられたものというのが…
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『相対性理論批判の新しい形』【第12回】佐藤 淳
「宇宙船が縮んだ形になったら、それはまともに飛ぶはずがない」。ではなぜものが縮む現象が支持されているのだろうか?
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『波乱万丈、どぎゃん苦にも負けんばい』【第18回】阿南 攻
「もう、人に使われて働くのはイヤ」十年勤めた会社を退職し、熊本に帰って仕事を探すと決断。そのことを妻に相談したところ…
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『司法の国際化と日本 法のグローバリズムにどう対処する』【第20回】秋山 武夫
米国では年齢による差別は禁止、定年制は違法。法律や慣行の違いで招いた「米国カンザキ年齢差別訴訟」
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『徒然な男のブルース オケラの戯言365話』【第23回】石田 五十六
「人たらし」「女たらし」だった太宰治。青春時代、彼にとりつかれる者は多かった
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『振り子の指す方へ』【第18回】山口 ゆり子
堪らず見開いた視界に、亜希子が先ほどまで身体を預け快楽を貪りあっていた男はいなかった…
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『ナマステ紀行』【第8回】桝田 祐子
ネパールの代表的な楽器、サーランギー。どうしても欲しくて本物のサーランギーを探し回っていたところ、ある青年と出会い…
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『フケメンの戯言』【第12回】現王園 秀志
退職後にようやく気づいた主婦の大変さとありがたみ。妻に対しいろいろ注文を付けていた自分の我儘を反省する日々