【前回の記事を読む】【偉人に学ぶ子育てのヒント】子どもには、自ら成長しようとする力が内在する。だから、大人はやたらに教えようなんてしなくていい。
小さな物語
偉大なる教育者たちとコウ先生
【一つ目の夢 ウソーやフーと話したよ】
私は言った。
「笑っている場合では、ないですよ」
フーは言った。
「子どもはね、遊ぶだけでいいんだ。それだけで自然と、成長するんだよ」
私は言った。
「え、そんな。そんな簡単なことだったんですか」
フーは言った。
「子どもはね、遊ぶことで、自然と学んでいるんだよ、考えているんだよ、気付いていくんだよ、分かり合えるようになるんだよ、話せるようになるんだよ。歩いたり走ったり踊ったりしながら、いろいろなことを自然と学ぶんだよ」
私は言った。
「それなら、私も、今から夜の街を遊んできます」
フーは言った。
「やれやれ、君の単細胞には、困ったもんだ」
私は言った。
「子どもは、遊びながら、自然と成長するんだな。やっぱり、子どもってすごいな」
私は、言った。
「フー先生、あなたこそが、幼稚園を発想し、幼稚園を創ったんですよね」
フーは言った。
「子どもが確かに成長するためには、子どもを保護しながら慈しみながら温かな環境のもとで育む必要があるんだ。
最初から厳しい社会環境のもとでは、子どもは、人間として生きていくことは難しいんだ。子どもにとって生きていきやすい、温かな環境、心優しい環境が必要なんだ。
温か過ぎて過保護でもいけないけれどね。適度な空気と水、光や養分などで植物が生き生きと育つように、子どもにとっても、適切な環境が必要なんだよ。
そういう環境を創り出すために、幼稚園を創ったんだ。分かるかね。コー君」