今しずかがいい年をして若いアイドルを追いかけていることは、母には不思議なことでしかないようだった。それでも、帰りがけに母は自分の財布から三万円を出して渡してくれた。「これで何か美味しいものを買って帰りなさい。どうしても疲れたときにはお惣菜を買いなさいね」と言ってくれた。嬉しかった。実家にも長居はできないし、家にもまっすぐ帰りたくなかった。せっかくもらったおこづかいで美味しいものを買おうと帰りにデ…
小説
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『お嬢様の崩壊』【第15回】いけだ えいこ
新しい職場にすっかり慣れ楽しく仕事をしていたら突然派遣会社から連絡が…まさかの派遣切り!?
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『猫と狸と、ときどき故郷』【第4回】宮本 正浩
眠りから覚めると、タクシーの運転手が狸に… 人間社会へ溶け込む狸の最近の生活とは?
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『春のピエタ』【第4回】村田 歩
「いつの頃からか、家族の前であの女のことを、お袋、と呼ぶようになった」再会の動機は、純粋な好奇心だった…
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『海辺のレクイエム』【第4回】源 久
結局は友人の口車に乗せられて、浮気現場を演出することに… それは彼女を傷つけないための選択だった
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『お嬢様の崩壊』【第14回】いけだ えいこ
「子どもたちが口をきかないのは私のせいだったの?」札幌一人旅から帰ってきて気付いたこと
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『愛しき女性たちへ』【第4回】白金 かおる
マッチングアプリでの会話は表面的で即物的 いざ実際に顔を合わせてみても話の合わない人ばかり…
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『刀の反り』【第4回】大髙 康夫
須田家に家宝として伝わってきた「名工郷則重の刀」。無名の剣だと言われ言い争いになる二人
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『シュバルツ・ヴァルト』【第4回】萬野 行子
トップアスリートへ近づくにつれて生活は不自由に… 食事、サプリメント、ドーピング、競争が生み出す緻密な管理体制
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『お嬢様の崩壊』【第13回】いけだ えいこ
もうすぐ羽田空港に着くと思った途端…急に家や夫のことが思い出され足元がすーっと抜ける感覚に襲われて
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『お嬢様の崩壊』【第12回】いけだ えいこ
人前で大声で騒ぐなんてはしたないと思っていた「お嬢様」の崩壊!!キャーキャー叫びながらペンライトを振り続け…
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『彼のために人を焼く』【第15回】暮山 からす
住宅街にある借家で朝早くに火事が。火だるまになって家から飛び出てきた夫。そしてそのとき家にいなかったという妻
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『ブッダの微笑み』【第15回】黒坂 和雄
死と隣り合わせの旅であった「天竺」に旅行の一端としてあっさりと立っているという僥倖
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『刑事狩り』【第8回】人見 謙三
飲みっぷりのいい女性部下は刑事課を変えようという課長の思いに「みかけによらず熱い人なんですね」と驚き…
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『殿と猫と私』【第17回】稲乃平 芽來
「この世界には、まだ天皇はおられるか」と不安そうに聞いてきた殿
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『お嬢様の崩壊』【第11回】いけだ えいこ
「うわー、顔が小さい。キラキラのオーラがすごい」大音量とともにステージの上からゴンドラに乗って登場!
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『カナダの風』【第8回】森園 初音
食事や漁、インディアンの文化に触れることがカナダの歴史を知るきっかけに それは長く、冷たい歴史であった
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『モータル』【第8回】伊藤 美樹
「オハヨー」の声に誘われて行った先には、南国色の美しい羽とおしろいを塗ったような白い顔の大きな赤い鳥が…
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『雲海のエガミ』【第17回】こた
人気のない森のログハウスに住む少女は小説「雲海のエガミ」の作者であった… 彼女は一言も発しなかった
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『千恵ねえちゃん』【第16回】城 唯士
「こんな豪華なクリスマス初めてだねえ」プレゼント交換に演奏会、家は両親がいた頃のような華やかさを取り戻す…
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『お嬢様の崩壊』【第10回】いけだ えいこ
家でも職場でも居場所がなかったわたしを救った音楽。コンサートに当選して一泊二日の弾丸で札幌へ