(4)ドン、ドン、ドン……と勢いよく太鼓がうち鳴らされた。いよいよである。ざわついていた会場が鳴りをひそめると、壇上の少女は、水鳥が空へと飛びたつようにうたいはじめた。天河は夜転じて廻星(かいせい)を漂わし銀浦(ぎんぽ)の流雲は水声を学(まね)ぶ玉宮の桂樹(けいじゅ) 花はいまだ落ちず仙妾は香を採りて珮纓(はいえい)を垂る……少女は、満場の視線を、いともかろやかに奪ってみせた。舞台の前では、蛹(…
[連載]花を、慕う
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小説『花を、慕う』【第27回】堀田 冀陸
人生を変えるほどの出会いには、火花のごときものが走って
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小説『花を、慕う』【第26回】堀田 冀陸
生まれ落ちるときも、死んで三途の川をわたるときも
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小説『花を、慕う』【第25回】堀田 冀陸
正戸の身分を手に入れるため、私は食事の回数をへらしていた
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小説『花を、慕う』【第24回】堀田 冀陸
あんたも、じきに、運がめぐって来るかもしれない
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小説『花を、慕う』【第23回】堀田 冀陸
長者のうちに生まれれば、だれだって若旦那だ
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小説『花を、慕う』【第22回】堀田 冀陸
ああこれで、待望の貯金ができる
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小説『花を、慕う』【第21回】堀田 冀陸
よそじゃ、こんな給金は出せないよ
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小説『花を、慕う』【第20回】堀田 冀陸
そんな肉を使う料理人がいるとは……
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小説『花を、慕う』【第19回】堀田 冀陸
どうして、あなたは、泣くのですか?
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小説『花を、慕う』【第18回】堀田 冀陸
深入りしないうちに、やめたほうがいいのだろうか?
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小説『花を、慕う』【第17回】堀田 冀陸
情報をかき集めるのが、やつらの仕事なんだ
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小説『花を、慕う』【第16回】堀田 冀陸
おまえを疑ってたのさ。密偵かもしれん、ってな
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小説『花を、慕う』【第15回】堀田 冀陸
さすがは一代で財をきずいた方だ
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小説『花を、慕う』【第14回】堀田 冀陸
おぬし、そんな技を、どこで身につけた
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小説『花を、慕う』【第13回】堀田 冀陸
人には、可愛げがなければならん。
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小説『花を、慕う』【第12回】堀田 冀陸
元気を出せ。出さねば、悪い霊にとり憑かれてしまうぞ
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小説『花を、慕う』【第11回】堀田 冀陸
莫大な富など最初から望んではいない
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小説『花を、慕う』【第10回】堀田 冀陸
教えられる内容が、真実からかけ離れている
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小説『花を、慕う』【第9回】堀田 冀陸
上役の許可をもらえば、城外にも出られる
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小説『花を、慕う』【第8回】堀田 冀陸
主な仕事といえば、密告と逮捕だ