【前回の記事を読む】古典の殿堂入りから久しい小林作品「難解さは、むしろ平明さ」小林の難解さとは、自らの言語経験に対して批判的な距離を取ることの難しさなのである。言葉の本能的機制(きせい)が、自らの自動作用のうちに形成、沈殿(ちんでん)させた、言語意識の習慣的軌道(きどう)から、思考が抜け出すことの難しさなのである。あげく、単なる言葉の上だけの存在や事物が、往々に現実と混同(こんどう)、同一視(ど…
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評論『小林秀雄の思想 —より自由な人生のために—』【第2回】西石垣 見治
ネット社会に警鐘…知識に巣食った「哲学的無知」の問題とは?
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俳句・短歌『句集 八ヶ岳南麓』【第68回】浅川 健一
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難病に苦しむ娘を見た母「変わってあげたい。神様助けて…」
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実用『最高の人生を創造する言霊&ストレッチ』【第17回】山﨑 憲子
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小説『笑生』【第3回】大宮 雫
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俳句・短歌『茜色の空』【第12回】有波 次郎長
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発達障がいの我が子…母親が「言葉かけ」を行い続けた結果
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実用『 世界の現状と互立主義―貧困と戦禍のない社会』【第2回】
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エッセイ『れひはのけんし』【第2回】道木 竹士
盆休みの朝のこと、目覚めたその場で身じろぎできなくなった
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小説『トラブルシューティング』【新連載】下岡 郁
【小説】「会社に追い出され、家に帰っても一人か! おれは何のために働いているんだ!」…エリート社員を襲った悲劇
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エッセイ『座敷わらしのいる蔵』【第5回】高橋 みどり
「負けるものか、こんちくしょう」…どん底からの躍進の日々
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小説『ギフト』【第7回】北沢 いづみ
【小説】少女が「大人への階段」の選択を見極め始めた会話
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小説『南風が吹く場所で』【第2回】愛澤 みずき
お調子者の少女が顔面蒼白…「黒塗りの車に文旦をぶつけた」
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評論『オールガイド 日本人と死生観』【第2回】新妻 健
織田信長に豊臣秀吉…戦国時代に語られた「夢」の無常観
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小説『天上に咲く赤い花』【新連載】蓮居 敬陽
【小説】夫からの暴力に涙する娘…「仲直り」を勧めた母の愛情
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小説『松永久秀~天下兵乱記~』【第34回】児玉 望
「頃や良し」命じられた総攻撃、信貴山城奪還作戦の結末は…