あれは空がよく晴れた春の日だった。私は母と二人で銀行に向かって車を走らせた。26年前に他界した祖母の相続人のうち唯一異論を唱えていた母の弟が他界して、やっと相続手続きができることになったのだ。高尚なお香がたかれた、広く明るい銀行の接客コーナーの一角に通された。担当の銀行マンが必要な手続きを事務的に説明してくれた後、入れ替わりに支店長がやってきた。須川と名乗り、生前父とは長い間の付き合いがあり、今…
新着記事一覧
-
小説『海のように深く、大地のように温かい』【新連載】天馬 ときわ
古き良き時代の城下町、常磐町。この町の魚屋・磯吉商店の物語が今始まる
-
評論『強く生きるには』【新連載】畠山 隆幸
昭和・平成・令和の「生きる」を詩に紡ぐ。定年を間近に控えた心情を詠む
-
小説『奇譚空間』【新連載】八豆 うらり
ある日電車に見えた「黒い影」。その日からあらゆる電車に影が見えるように…
-
小説『フェイス⑤』【新連載】ゆきもり りょう
【マンガ】探偵事務所に訪れた警官。嫌な予感は的中、依頼人が襲われて入院!?
-
絵本・漫画『そうかもしれない…』【新連載】ウグイス
何気ない日常にあるトキメキ。それはいつものお店のいつものひとくち?!
-
エッセイ『わたがしに触れたように』【新連載】小林 世以子
いつも思う 私はなんで私として 生きていけないんだろうって…
-
エッセイ『ゼロスタート ―異国・日本での創業奮闘記―』【新連載】靳 忠效
突然インターフォンから「ドアを開けなさい」という声!ドアを開けると「令状」が…
-
小説『三代の過客』【新連載】大村 泰
三世代の人生の道行き、生き様から、より良く生きるための道しるべを見つけてほしい
-
小説『大阪弁で読む『変身』』【新連載】フランツ・カフカ,西田 岳峰
「おれ、どないしてん?」夢から目覚めたらでっかい虫に変身してた!?
-
小説『八事の町にもやさしい雪は降るのだ』【新連載】宮野入 羅針
鈍色の空を見ると胸がざわつく僕。「雪」と「長い石段」と「彼女」を思い出し…
-
小説『雨の中のレインボー』【新連載】葛城 仁
大学一年生の夏休み、怪しげな?高賃金バイトで真っ赤な外車の女性と…
-
小説『宮本武蔵と忍びの者』【新連載】石崎 翔輝
龍野・圓光寺の道場を発つ十六歳の宮本武蔵。両眼を潤ませた志乃に…
-
小説『TOKYOリバーサイドストーリー』【新連載】東 晃司
日本の格差社会の象徴!?巨大な電波塔「東京スカイツリー」がオープン
-
小説『第二ボタンいただけますか』【新連載】福岡 富子
小雨で甦る遠い記憶。ほろ苦い思い出はまるで昨日のことのように鮮明で…
-
エッセイ『人生の住所教えて』【新連載】荻野 源吾
今あなたは人生の何丁目何番地?人生100年時代を福祉社会から見る
-
エッセイ『ぼくのこと、覚えてますか』【新連載】竹山 悟
幼少期の思い出の場所「福岡」。定年を迎えた今、息子たちに伝えたいこと
-
健康・暮らし・子育て『「元気の花」の育て方』【新連載】きみこ#
精神疾患とともに生きる。現役理科教師が伝える、日々を元気に生きるためのヒント
-
エッセイ『お気楽『辞世』のすすめ』【新連載】安中 正実
現代版「辞世」のすすめ。自分の思いを言葉にのせて楽しむ!
-
エッセイ『青天の霹靂』【第5回】橋本 由美
唐突に奪われた人としての尊厳。人生初の手錠と腰縄生活に…
-
エッセイ『運命に寄り添う、そして生きる』【第20回】輪月 舟
「もう、やめて!」泣き叫ぶ私と子どもたち。「最後の賭け」で都心庭付き一戸建てを購入