本当に、子供の頃からすぐ泣く奴だった。嬉しくても悲しくても、気まり悪くても泣いた。こんなんであとふた月もしないうちに母親になるんだから信じられない。ま、産むだけなら資格がなくても産めるからな、と思うと、これから会いにいく女のことが急に心の中で生々しく存在を増していくような気がして、思わず「うるさいんだよ、ピーピー泣くな!」と妹を叱りつけた。タクシーは呆れるほどすぐにやってきた。まるで俺たちの動向…
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