今朝、カイユが選んだ道は細い路地裏を抜ける道だった。小さな本屋の前で、2か月前にカイユのクラスに転校して来たベルサが店に向かい立っているのが見えた。ベルサは黒髪が長く綺麗な顔立ちで、物静かな性格だった。その為かカイユは未だ彼女と話せずにいた。彼女の背後を通る時、彼女が気付きカイユに挨拶した。「おはよう」「えっ? お、おはよう……」珍しい事もあるものだと驚きながら挨拶を返すと、ベルサは本屋のショー…
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