小屋の外に出ると水車がゆっくりとまわる「ギーギー」という音が耳に入ってきた。元来た道のほうには、かすかに朝日が差し込んでいた。「来た道を戻ればいいのじゃが、そう簡単に戻れる道じゃない。道案内をつけてやろう」お婆はそう言って、山猫のほうを向いて「モーリン」と呼びかけた。すると、小屋の隅に潜んでいた山猫が耳を立てて起き上がると、のそりのそりとお婆の足元にやってきた。彼女はその「モーリン」という山猫を…
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実用『人生は化学反応・化学変化』【第9回】丸山 晴男
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家族みんなで食事をするとき「おばちゃん」はいつも俺の横にいた。「おばちゃん」はただじっと俺を見ているだけだった...
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小説『空に、祝ぎ歌』【第14回】中條 てい
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