しばらくして振り返ると、主人の姿も見えず、辺りは静まりかえっている。すると、車のエンジン音がして、そして走り出したようだ。道路が見えるところまで戻ってみると、主人の車が今来た道を走り去るのが見えた。「捨てられてしまったのか。殺されなかっただけでも良かったのかな」と、妙な安心感に包まれた。もうしょうがないから、森の中に入って棲み処を探そうと思った。だけど、おいらは生まれてから家の中しか知らない。自…
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評論『強く生きるには』【第2回】畠山 隆幸
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小説『奇譚空間』【第2回】八豆 うらり
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シニア世代へ万葉集から4首を解説「打つ田には 稗はしあまた ありと言えど…」
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エッセイ『わたがしに触れたように』【第2回】小林 世以子
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