伯父の葬儀の日、伯母や親戚達はすすり泣いているのに、私は悲しめないでいた。突然の訃報に、伯母も心の準備がなっておらず、それもそのはず五十三歳で亡くなるなんて早すぎる。良い部下にも恵まれて仕事も順調、家庭円満、順風満帆だった。立派な祭壇があり、亡骸が安置されているのだが、私には本人が棺の隣に、仁王立ちでまじまじと、他界した己の姿を見つめているかの様に観えている。「あーあ、やっぱり」人生という名の使…
精神世界の記事一覧
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