【前回の記事を読む】【スピリチュアル】「祈り」とは?――人間にとっての原点。例えば、狩りに出かける父や夫に、「無事に帰ってきて」と願うことは…

まえがき

また、「人間の輝きを止めるのは『こだわり』と『とらわれ』、この二点である。この二つを無くすことが大切だ」ともおっしゃっていました。

そういえば、私自身、振り返ってみると、くよくよ悩んだり、深く思いつめたりしていたことも、原因はそこにあったのだと気がつきました。

先生はよく「心を放す」とおっしゃっていました。つまり、今まで気づかずに抱きしめていた「こだわりやとらわれを手放す」と心が楽になると。私自身そのことを、身をもって感じてきました。

人は人生において、自分の中に魂、すなわち「本当の自分・自分自身」が存在していることに気づくか気づかないかで大きな違いが出てくるのではないかと思います。

「魂を磨く」という言葉をよく聞きますが、先生によれば、魂は磨く必要はなく、はじめから完全だそうです。しかし、完全な魂の周辺を自我(エゴ)やこだわり、とらわれなどが取り巻いているので、それらをなんとか取り除いていかないといけないというのです。

人は自我をつけたままでも生きていけるし、病気をしても現在は医学が発達しているので、多くの場合、回復していくので、その人にとって一番必要なことを言ってあげられる人がほとんどいない。

そのためせっかくの「気づき」のチャンスを逃してしまう等々、魂についてさまざまなことを教えていただきました。

人は無意識ではこういうことを求めていても誰かに教えてもらわなければ気づかないのではないでしょうか。私自身がそうでしたから。さまざまなことに気づかせてもらった私としては、その喜びと感謝を自分だけのものにしておくのはもったいない。

ご縁のある方・ない方も関係なく、一人でも多くの方にお伝えしたいと思うようにな りました。

書店には精神世界のことや心のこと、生き方について書かれた本はごまんと出ています。

いずれもきれいに化粧をして本棚に並んでいます。私もいろいろ読んできましたが、本当のことを言い当てているものがない、肝心なことを書いているものがないのです。

もっと本質的なこと、魂のことを書いている本があるべきです。

そういうこともあって、舟木先生から学んできたこと(精神哲学)を伝えなければという気持ちがますます強くなってきたのです。私がこの本を出そうと思ったのも、そのためです。