【前回の記事を読む】「こだわり」や「とらわれ」を手放して心が軽くなる! 本当の自分に出会い、毎日を前向きに生きるために大切なこととは
序章
「気づき」は至るところにある
本論に入る前に、先生から教えていただいたことや記憶に残っていることなどを、思い出すままに書いてみたいと思います。
育ち盛りのお子さんを持つ親御さんは、子育てを無意識というか夢中でやっています。私もそうでしたが、親たちは無意識でやっているけれど、子供はそんな親のことをじっと見ていて、良いことも悪いこともみんな吸収していくわけです。
私自身のことを振り返ってみても、子供には子供なりの悩みがあって苦しんでいた時期もあったかもしれないのに、それに気づいてあげられただろうかなど、反省しなければならないことがたくさんあります。
そんなことを思いながら、ある日、車を運転していて、途中、信号待ちをしていたとき、ハンドルの前のスペースに置いてあった事務所発行の会報がふと目に入りました。出がけにポストに入っていたのを見つけ、あとで読もうと思って持ってきていたものでした。
「あたたかさがありますか?」
その表題に、こう書かれていたのです。
私はハッとしました。
はたして私は子供たちにあたたかい心で接していただろうか。
仕事に追われていて、子供たちの気持ちを察してあげられなかったのではないだろうか。
いろんなことが頭に浮かんできて、気がついたら涙が頬をつたって襟元を濡らしていました。
そのとき思ったのは、「ああ、気づきって、こういうことなんだ」「自分探求って素敵なことなんだな」ということでした。そのときの涙は無意識のうちに溜まっていたこころの垢(あか)を洗い流してくれる、浄化の涙でした。
「気づき」ということで、こういうことを感じたことがありました。
以前、たしかNHKの教育番組だったと思うのですが、コロンブスはこういう発見をしたとか、エジソンはこういう発明をしたとか、教科書にものっているような有名な偉人たちの偉業をシリーズで紹介していました。