そろそろ地図上の赤い印に近づいたと見上げると、長倉と書かれた表札がある。門の前まで進み、その奥に延びる階段の、その奥の玄関戸を見つめる。安っぽい焦げ茶のトタン戸にデコボコとつけられた紋様を眺め、その中央に設えてあるドアノブをまた、眺める。呼び鈴は門柱に設えてあるが手は伸びず、結局は顔を背け、所在なく辺りを見まわす。視線の先には、軒を連ねる民家の合間から裏手の里山がある。里山は相変わらずほのかな緑…
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