翌朝も彼は自動販売機でエナジードリンクを購入する。すると、再びピコーンピコーンと騒がしい音が響いた。また当たりだ。二日連続でのことに喜びよりも驚きの方が勝ったが、とりあえず昨日と同じ缶コーヒーにし、鞄のポケットへと押し込んだ。駅のホームで味わうエナジードリンクは昨日よりも味気なく感じ、同時に疑問という名の不確かな不安が渦巻き始める。そして、不安は確信へと変わっていく。翌日も、そのまた翌日も同じで…
短編集の記事一覧
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小説『インスタント・ストーリーズ』【第10回】紀伊 みたこ
自販機で必ず当たりが出る男。いつの間にか、当たることこそが日課になっていた。
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小説『インスタント・ストーリーズ』【第9回】紀伊 みたこ
もしかしたら見間違いかもしれないと、願望に近い考えが頭をよぎる。
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小説『インスタント・ストーリーズ』【第8回】紀伊 みたこ
「だーるーまーさんが、こーろーんだ!」誰もいない廊下でひとり、恐怖でいっぱいになる
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小説『おーい、村長さん』【第11回】浅野 トシユキ
議長の秘書は不敵な笑みを浮かべていた。議長の選挙違反とも取られかねない行為や多額の使途不明金を知ってしまった私は…
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小説『アルゴス』【第14回】宿川 花梨
テロを未然に防げるか...場面はかわって喫茶店。警視とともにハッキングの準備を進める。
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小説『鶸色のすみか』【第14回】野原 ルイ
今、思い返してみると、月子姉ちゃんはおかあさんに一番かわいがられていたよね
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小説『同じ名前の鳥が鳴く』【最終回】なつきめい
大学卒業後も定職に就かず海外旅行に勤しむ日々。街で偶然再開した友人に家に招かれ…
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小説『インスタント・ストーリーズ』【第7回】紀伊 みたこ
ある朝物音が聞こえて目覚めると「おはよう」とキッチンに立ち、にこやかに挨拶をする夫が立っていて…
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小説『猫と狸と、ときどき故郷』【第4回】宮本 正浩
眠りから覚めると、タクシーの運転手が狸に… 人間社会へ溶け込む狸の最近の生活とは?
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小説『おーい、村長さん』【第10回】浅野 トシユキ
道半ばで涙を飲んだ兄のためにも次は「本当の村長」となって村のために働こう。私は、そう腹を決めた
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小説『私たちの春』【第14回】小林 とし子
「私たちの青春時代は、部活と共にあったようなものだものね」先輩たちと過ごす最後の文化祭
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小説『アルゴス』【第13回】宿川 花梨
平和に隠された狂った集団 告発するものは東京湾へ沈められ…
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小説『鶸色のすみか』【第13回】野原 ルイ
三姉妹でのお墓参り。「夢におかあさんがよく出てくるの。嫌なんだけどね」夢に出る亡き母のおもかげの意味とは
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小説『同じ名前の鳥が鳴く』【第16回】なつきめい
千鶴の両脚の隙間に自分の左脚をそっと差し込んだ。わずかに触れないほどの距離感を保ったが、彼女はどんな反応を示すだろうか…
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小説『インスタント・ストーリーズ』【第6回】紀伊 みたこ
知らない番号からの電話にでるとカスタマーセンターのお姉さんで先日の夫は実は…
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小説『猫と狸と、ときどき故郷』【第3回】宮本 正浩
「子供の命を助けてくださり有り難うございます。これで少し恩返しができたようです」
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小説『おーい、村長さん』【第9回】浅野 トシユキ
自分の知らない兄の姿。兄は何を感じて村長の話を受けたのだろう…。
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小説『私たちの春』【第13回】小林 とし子
独身だけれど、私にもそれなりの恋愛物語があった。そう、あれは、今から四十九年前…
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小説『アルゴス』【第12回】宿川 花梨
狂科学者が行った神をも恐れぬ実験。試験管の中で脳を成長させ続けて…
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小説『鶸色のすみか』【第12回】野原 ルイ
奇妙な虫の画像を怖いもの見たさでクリックするとそこには…