二〇一六年一月十八日(月)母の些細な異変は俄(にわ)かに起こった……。二人で窓の外を眺めていると、「アキ……うーうー、あーあー」と、何かを指差すものの言葉が出せない。これまでは、吃ることはあっても完全に絶句することはなかった。けれど、内心で戸惑いつつ、私は平然を装った。そして、言葉を取り戻させるべく「何か歌え」と促すと、「♪ うさぎ追いし かの山 ……」と、母は歌い始めたが、すぐに泣きだしてしま…
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エッセイ『ありがとうをもう一度』【第24回】残間 昭彦
泣き出した母に「一緒に歌おう」とリードするつもりが…
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エッセイ『ありがとうをもう一度』【第23回】残間 昭彦
恋人未満の関係を脱しないが、私は彼女を待とうと決めていた
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エッセイ『ありがとうをもう一度』【第22回】残間 昭彦
無邪気な笑顔を、いったいいつまで見ることができるだろうか。
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エッセイ『ありがとうをもう一度』【第21回】残間 昭彦
想い出のアルバム…数週間かけて母の半生の写真集を作り上げた
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エッセイ『ありがとうをもう一度』【第20回】残間 昭彦
「歌って楽しいんだね」母は言葉の発声もはっきりと戻ってきた
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エッセイ『ありがとうをもう一度』【第19回】残間 昭彦
飛び抜けて高価な薬品…カード地獄の雪ダルマが大きくなった
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エッセイ『ありがとうをもう一度』【第18回】残間 昭彦
「女学生みたいに可愛くなったよ」娘のように大笑いする二人
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エッセイ『ありがとうをもう一度』【第17回】残間 昭彦
「うちの子も人の子もない、叱る時は叱る」母は剛毅に笑った。
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エッセイ『認知症の母を支えて 103歳を元気に迎えるまでの工夫』【最終回】石塚 武美
「足は20歳。顔は100歳」冗談が通じるほど回復した母。
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エッセイ『認知症の母を支えて 103歳を元気に迎えるまでの工夫』【第19回】石塚 武美
しゃべるおもちゃのネコや犬と遊んで母、ニッコニコ
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エッセイ『ありがとうをもう一度』【第16回】残間 昭彦
ただ、それだけの、最後になるかもしれないバースデイ
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エッセイ『ありがとうをもう一度』【第15回】残間 昭彦
新しく産まれ育ってゆく命と、老いて病いを得ていく命の交差点
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エッセイ『ありがとうをもう一度』【第14回】残間 昭彦
「たいていの病気は良くなる」兄は医療機器を抱えて病室に来た
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エッセイ『認知症の母を支えて 103歳を元気に迎えるまでの工夫』【第18回】石塚 武美
103歳の母。楽しく元気に過ごせるよう毎日続けたこととは?
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エッセイ『認知症の母を支えて 103歳を元気に迎えるまでの工夫』【第17回】石塚 武美
認知症の母の脳内で、強い刺激と感激が起きたのは間違いない。
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エッセイ『ありがとうをもう一度』【第13回】残間 昭彦
看護師たちの挨拶に涙…母は「ただいま」と言って笑顔を返した
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エッセイ『ありがとうをもう一度』【第12回】残間 昭彦
「心の財だけは来世へ持ち越せる」迫る死を覚悟した母の境地
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エッセイ『認知症の母を支えて 103歳を元気に迎えるまでの工夫』【第16回】石塚 武美
「何としても知りたい!」 名前だけを頼りに祖父の生家を探す
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エッセイ『認知症の母を支えて 103歳を元気に迎えるまでの工夫』【第15回】石塚 武美
母はハイカラでやり手の商売人。父は婿入りの算数教師。
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エッセイ『ありがとうをもう一度』【第11回】残間 昭彦
嘘の放射線治療をする…「お母さんを騙すしかないでしょう」