(三)車窓の田んぼの景色が、飛ぶように流れていく。かなりの速度だが、富井田課長は、鼻歌交じりだ。葉子たち四人を乗せた車は、田んぼの真ん中の農道を走っていた。一車線の農道に、他に走っている車は、ほとんどいない。この辺は、但馬山地の谷間にあたる米の名産地だ。山田錦栽培の特優地区と呼ばれている。左右どちらを見ても、山の麓まで、田んぼがずっと続いていた。ところどころに農家の集落と、小さな森。そこには必ず…
ミステリーの記事一覧
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小説『山田錦の身代金』【第8回】山本 モロミ
驚愕…脱輪した赤いクーペから降りてきた人物の正体
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小説『緋色を背景にする女の肖像』【第23回】阿佐見 昭彦
男前だが、画家というよりは、むしろインテリ風な顔付きである
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小説『緋色を背景にする女の肖像』【第22回】阿佐見 昭彦
封筒の中から絵葉書、その裏に隠れていた一枚の家族写真
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小説『山田錦の身代金』【第7回】山本 モロミ
この雑草だらけの田んぼが本当に「三億円の田んぼ」なのか?
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小説『山田錦の身代金』【第6回】山本 モロミ
つまりこの田んぼは、三億円以上の価値があるんです!
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小説『緋色を背景にする女の肖像』【第21回】阿佐見 昭彦
「この絵は…」宗像はマティーニのグラスを落としそうになった
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小説『山田錦の身代金』【第5回】山本 モロミ
車が農道で急停車。中から転がり出て走ってくる男は何者?
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小説『山田錦の身代金』【第4回】山本 モロミ
特級クラスの日本酒を造る米の田んぼ…草取りは凄い名誉なこと
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小説『緋色を背景にする女の肖像』【第20回】阿佐見 昭彦
華麗な夜の社交場を期待していたカジノは開店休業状態だった
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小説『山田錦の身代金』【第3回】山本 モロミ
驚いたな…日本酒が何からできているのか考えたこともなかった
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小説『緋色を背景にする女の肖像』【第19回】阿佐見 昭彦
カジノ…そこには凝縮された人生のドラマがあるはずだ
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小説『山田錦の身代金』【第2回】山本 モロミ
十五代目蔵元は、柳のように細くしなやかで芯を秘めた男
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小説『緋色を背景にする女の肖像』【第18回】阿佐見 昭彦
バーで飲んでいた記憶はあるが…かなりの深酒をしてしまった
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小説『緋色を背景にする女の肖像』【第17回】阿佐見 昭彦
後継者も作らず四半世紀、財団を取り仕切ってきた男
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小説『緋色を背景にする女の肖像』【第16回】阿佐見 昭彦
画家フェラーラとその絵をたどる奇妙な旅になる予感…
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小説『山田錦の身代金』【新連載】山本 モロミ
酒蔵で50年以上も、毎日蒸し米を担いで走り回ってきた70代
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小説『緋色を背景にする女の肖像』【第15回】阿佐見 昭彦
“運命の女=ファム・ファタル”の介在が不可欠
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小説『緋色を背景にする女の肖像』【第14回】阿佐見 昭彦
わずか数年間ながら、毎年毎年の受賞に次ぐ受賞……
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小説『緋色を背景にする女の肖像』【第13回】阿佐見 昭彦
今夜、チャイナ・タウンで一緒に飯でも食おう
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小説『緋色を背景にする女の肖像』【第12回】阿佐見 昭彦
かつて巨大な火力発電所だったというテート・モダン美術館