僕はトイレを出ると、エレベーターで一階へ下りた。守衛室の前を横切り、裏口を出ると、歩行器を駐車場の陰に隠し、ピョンピョンと片足でコンビニへ向かった。ちょっとだけならバレない。論理的な考えを放棄して、自分の本能に従うことにした。病院の敷地を出て、川沿いの小さな通りを進んだ。左足が三分の一の荷重であっても、右足だけで歩けば問題はない。看護師が見たら、なんと言うだろう。見つかったら、そのときはそのとき…
[連載]オレンジ病棟
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小説『オレンジ病棟』【第18回】朝丘 大介
ちょっとだけならバレない。病院の敷地を抜け出してコンビニへ向かう…看護師「見ていないようで、結構みんな見てますからね」
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小説『オレンジ病棟』【第17回】朝丘 大介
「お前があの世に行ったら、愚痴をこぼす相手がいなくなる」「死ななくてほんとうによかったよ」…いいなあ、外を歩けて。
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小説『オレンジ病棟』【第16回】朝丘 大介
入院生活は窮屈で退屈。「まあ、慰謝料よりも、とりあえず今は、この退屈を埋めてくれるアイテムが欲しいよ」
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小説『オレンジ病棟』【第15回】朝丘 大介
病室の入院患者みんなが一斉にバッシング。看護師の悪口で患者の心がひとつとなる瞬間
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小説『オレンジ病棟』【第14回】朝丘 大介
上の者にはヘコヘコ、患者や後輩には「教育」と称してボロクソに言う百九十センチ二十代半ばの男性看護師
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小説『オレンジ病棟』【第13回】朝丘 大介
寝たきりで退屈な入院生活…。考え出したのは”架空のライブ”という遊び
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小説『オレンジ病棟』【第12回】朝丘 大介
車に撥ねられ救命救急病棟へ。相手に業務上過失傷害をつけるかと聞かれて〇〇と即答
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小説『オレンジ病棟』【第11回】朝丘 大介
警官から車に撥ねられたときの状況を説明されたが、正直、まったく覚えていなかった
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小説『オレンジ病棟』【第10回】朝丘 大介
可愛いナースさんに囲まれて羨ましい!と友人は言うが、実際は…
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小説『オレンジ病棟』【第9回】朝丘 大介
フサフサの髪を目指すため!夏みかんを食べ、皮を洗い、乾燥させ…みかん酒造りに励む
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小説『オレンジ病棟』【第8回】朝丘 大介
髪の未来と自己肯定感…葛藤と希望と夏みかん
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小説『オレンジ病棟』【第7回】朝丘 大介
眠れない消灯後…病室での他愛ない話に花を咲かせる
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小説『オレンジ病棟』【第6回】朝丘 大介
「おでこ出しているほうが男らしいよ」事故後はじめてのシャンプーはあの人がしてくれて
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小説『オレンジ病棟』【第5回】朝丘 大介
新たな就職先が決まっても悪夢にうなされる僕は…「旅に出ることにした」
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小説『オレンジ病棟』【第4回】朝丘 大介
【小説】「ハゲめ!」あまりの忙しさに苛立った看護師からそんな言葉まで告げられて
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小説『オレンジ病棟』【第3回】朝丘 大介
【小説】男が事故後一週間が経過…意識もうろうとした入院生活
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小説『オレンジ病棟』【第2回】朝丘 大介
「視界に入るのは白い天井だけ」気づけば僕は病院で、車に轢かれたようだった。
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小説『オレンジ病棟』【新連載】朝丘 大介
「左の股関節が外側に向いちゃってるね」長い夢から覚めると…