【前回の記事を読む】「たった今、人を斬ってきた」「いったい誰を?」答えないまま、夫は私の手を取った。荒い息遣いで布団の上に押し倒され…「いいえ、わたくしは須田の家の者です。おまえ様の振る舞いはわたくしの振る舞いなのです。それに、須田の家に輿(こし)入(い)れたときからある覚悟を決めて参りました」「覚悟……何だそれは……」「両家に何事か起ころうとも、わたくしは須田の家を決して裏切るまいと誓を立て輿…
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小説『刀の反り』【第9回】大髙 康夫
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不可解な兄の死。事故死に納得できず、司法解剖を再び試みる……。その結果にますます疑問を抱いた
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エッセイ『最高のセカンドライフは海外転職で』【第19回】宮永 保文
スラバヤ市内にある庶民の台所パサール・トラディショナルと呼ばれる「伝統市場」。値段はスーパーマーケットの半分以下!
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評論『Allez, Japon! 日本フェンシングチーム躍進!陰の立役者たち』【第12回】公益社団法人 日本フェンシング協会
前代未聞の延期となった東京五輪。徹底した対策の甲斐あり、開幕から競技最終日まで1人の陽性者も出ることなく終了した。
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エッセイ『記憶の旅に栞紐を挿み[人気連載ピックアップ]』【第6回】村瀬 俊幸
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歴史・地理『僕の古代史』【最終回】橋本 正浩
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小説『お嬢様の崩壊[人気連載ピックアップ]』【第10回】いけだ えいこ
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エッセイ『振り子の指す方へ[人気連載ピックアップ]』【第13回】山口 ゆり子
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小説『愛しき女性たちへ[人気連載ピックアップ]』【第10回】白金 かおる
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エッセイ『チャレンジド人生』【最終回】佐武 博司
他愛のない会話から感じる幸せを噛みしめつつ……。友人にしたためる感謝の言葉を手紙へと書き記す。
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エッセイ『遠い夢の向こうのママ[人気連載ピックアップ]』【第5回】かおる
何の取り柄もない子供だった。家族の中で唯一そばかすがあり、自分の顔が汚れているのだと思いしょっちゅう顔を洗っていた。
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エッセイ『米国への往復きっぷ』【最終回】大橋 慶一
心房細動と診断されて以来、心臓の交感神経を遮断する薬を服用している。心臓の拍動が抑えられ、不整脈を修正するのに効果がある。
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実用『「老い」の秘訣』【第12回】伊勢 孝雄
終戦翌年に生まれた世代は、焼け跡世代に含められたり、団塊世代に含められたりと、アイデンティティが曖昧な存在だった。
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エッセイ『屋久島、そして雲ノ平へ』【最終回】小梨 里子
そうだ!五人くらい親しいママ友をつくって、日替わりで子供を預けることにしよう!――それはある目的にために…
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エッセイ『とりあえず筋トレしろ』【第6回】Kouki Okumura
食事内容を変えるだけ=今の体型のまま一回り小さくなるだけ。「カッコイイ身体」を手に入れたいなら、ダイエットではなく筋トレ!
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エッセイ『最高のセカンドライフは海外転職で』【第18回】宮永 保文
ずさんな飼育管理、来場者が動物に勝手に餌をやるなど動物の死が相次ぎ「死の動物園」と言われる「スラバヤ動物園」
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小説『彼のために人を焼く』【第20回】暮山 からす
「僕は彼女を泣かせてしまいました」彼女に向けられている疑いを晴らしたくて鋭い目の刑事にそう言うと…
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エッセイ『記憶の旅に栞紐を挿み[人気連載ピックアップ]』【第5回】村瀬 俊幸
障害のある妻と、気持ちのズレでぎくしゃくしたり、言い争いをしたりすることもある。それでも一緒に過ごす時間は増えて…