マンションの非常階段から見た空は、世界を閉め切る暗幕のようだった。一ミリも光を漏らさない空に、山の影が焼きついている。その中腹に赤い光が点滅していた。弱い明かりは徐々に強まっていき、天体のように輝いたあと、また小さくなっていく。気がつくと足を止めて、その瞬きを見ていた。いつまでも明滅し続ける人工的な明かりを見るうちに、胸の奥が締めつけられていく。私は勘違いしていた。自分は誰かのために存在し、そこ…
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