心なしかバーボングラスがいつもより揺れていたが、飛んでこないことを確認した我輩は少しばかり安心して気付かれないようにさりげなく座り直し、「そうですね。よりによって米国が一番嫌っている三国同盟の推進者、調印者という人物を送ってきても米国は絶対に信用しないでしょう。ひょっとすると日本側は『もはや日米交渉は進展の余地なし』と見切ったのかも知れませんね。見切った上で時間稼ぎをすることが本当の狙いかも知れ…
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小説『柴犬回想記 真珠湾の静寂vsワシントンD.C.の喧噪』【最終回】坂田 憲治
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「港町に大規模なワインセラー」との見出しで地元新聞の記事にもなった酒店だったが…
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消灯時間を過ぎても騒がしい小児科の廊下。耳に入る「状態」「悪い」ということばが僕を怖がらせ、友達は何かを察しているが......
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小説『溶けるひと』【第2回】丸橋 賢
歯医者への相談事は、息子の起立性調整障害について。疲弊しきった母親は青ざめた顔で話し始める「とても元気な良い子だったんですが、急におかしくなってしまって......」
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エッセイ『あなただけが消えた世界』【第23回】上島 薫
「また明日も来るからね」と、握っていた夫の手を離した…。その日が、最後の日になった。面会を始めて4日目のことだった。
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評論『ストップthe熟年離婚[人気連載ピックアップ]』【第26回】清水 一郎
たとえ私が誰なのかがわからなくなっても生きているだけでよいのです。できる限り、最後まで彼女のそばにいたいと願っています…
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エッセイ『どうして君は「不器用な生き方」しかできないのか』【第10回】坂入 実
予備校に入ると、東大合格確実圏内だった! 隣の席には、現役時代まったく歯が立たないと思っていた開成高校、麻布高校卒業生が…
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エッセイ『愛しき日々を ことわざで綴る私の日常』【第4回】佐伯 知香
「何がどうなったか全然わからん……」と口走って意識を失った――ひき逃げだった
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小説『SHINJUKU DELETE』【第9回】華嶌 華
親の後の風呂に抵抗があった。親の裸も見たくなかった。「家族だから大丈夫なのが当たり前」? 他人のほうがマシだった。
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小説『峰坂物語』【第3回】橋井 尚
自分のもうひとつの国旗を確かめてみたい、日本に行ってみたい。――日系四世のナオミは、日本で夏休みを過ごすことになり…
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評論『スーパープレイヤーの条件2』【第3回】吉村 直氣
【阪神タイガース・岩崎優投手】フォームを徹底分析! 小さなようで大きな工夫。ポイントは「右足が一直線」
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小説『13.Feb チョコレーション』【第3回】齊藤 俊彦
宇宙船で二人だけの空間を避け、離れたがっているのだろうか? せわしなく地上へ戻りたがる彼の寝顔に感じる恐怖。
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実用『マンションの未来は住む人で決まる』【第11回】久保 依子
防犯カメラが捉えたのは、高齢女性が洋服の裾をまくり上げ、大便をするシーンだった......
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実用『不退転道場 仙台虚空蔵尊参詣礼拝のすゝめ』【第3回】西山 道環
御祈祷や治療の甲斐なく仏の世界へ旅立って行かれた方…何年も御参詣を続けたことは意味がなかったことなのでしょうか?
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小説『浜椿の咲く町[人気連載ピックアップ]』【第28回】行久 彬
連日茹だるような暑さのなか夏祭りのボランティアで寄付集めに厄介な所へ回ることになり…
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小説『地上に輝く星たち』【第3回】カスミ シズカ
学校では、陽気な馬鹿キャラにでもなんでもなれるのに、塾ではそうはなれない。それはキャラじゃなくてリアルだからだ。
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小説『溶けるひと』【新連載】丸橋 賢
「変だな」歯医者の診療開始30分前。背中を丸め、困り果てた中年女性の姿が待合室に見える。歯科医に相談に来たのは、"不登校の息子"の母親?
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エッセイ『あなただけが消えた世界』【第22回】上島 薫
「子どもが大きくなったら」「おじいちゃんおばあちゃんになったら」些細な夢がたくさんあったのに。私と幼い息子を残して夫は…
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評論『ストップthe熟年離婚[人気連載ピックアップ]』【第25回】清水 一郎
熟年離婚はなぜ起こる? 妻が夫の2倍離婚を望んでいるという現状と夫婦間の不満の原因
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小説『たかちゃん幻想絵巻』【第3回】齋藤 務
「おいおい、いいのかい? この子に全部金魚を掬い取られるぞ!」だが、屋台主は全く動じずに、涼しい顔をして…