「うぅむ、人並みの身体にして欲しいということだったねえ」骸骨は固唾を飲んで身を乗り出した。「私の専門は整形外科でしてねえ、形成外科ではないんですよ」「ハア‥‥」骸骨の表情が曇り始めた。「私が治療出来るのは骨折とか関節の疾病でしてね、見たところ貴殿は病人とは思えないし、どうしたものかねえ」その口吻に、骸骨はまるで穴の開いた風船のように萎んでいく。「先生、ソコヲ何トカ‥‥シテ戴ケナイモノデショウカ?…
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