変化の見られない子どももいましたが、先生に教えてもらうというよりも、友達と協力、さらには自分自身で工夫するという、より自律的に学習をすることができるという意識に移行した子どもが半数以上になったことが分かります(「友達と協力しながらならできる」が増加しているのは、太鼓を叩くときにペア同士で助言し合う活動を取り入れたことも要因であることが考えられます)。
楽器の奏法は先生が教えるもの、という観念と異なった指導法ですが、特に小学校の教育現場においては、音楽を専攻したわけではない教師が多いので、自分ができなかったら・知らなかったら教えられないという消極的な在り方よりも、むしろ子どもたちと一緒に奏法を工夫してみるという姿勢で臨んだ方が教師にとっても楽しく充実感が味わえる音楽の時間になるのではないでしょうか。
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