彼女は、今リリーが着ているものと同じ乗馬服を身にまとい、フルールに似た白い馬に顔を寄せ、にっこりと笑っています。その横には、黒いコートを着た美しい女性が立っていました。おそらく彼女が、あの物語の中に出てくる「春を呼ぶ力」を少女とその愛馬に贈った魔法使いなのでしょう。彼女たちのおかげで、今、この村の人たちは、春を心待ちにしながら冬を過ごすことができているのです。そして、今、この村に春を呼べるのは、…
不思議な力の記事一覧
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小説『春を呼ぶ少女』【第5回】桜小路 いをり
美しい衣装を身にまとった「春を呼ぶ少女」リリー。愛馬フルールとともに村の家々をひとつひとつ回り春を呼ぶ
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小説『伊豆の御社』【第3回】ほそや まこと
かつて目にした祠を目指してひたすら山道を歩く。何かを隠すように建てられた「立ち入り禁止」の看板。あの時目にした祠は一体...
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小説『春を呼ぶ少女』【第4回】桜小路 いをり
本当は、この日が来るのがほんの少しだけ怖い。春を呼ぶ仕事を終え、村が春を迎えてしまったら、「春を呼ぶ少女」としての私は…
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小説『伊豆の御社』【第2回】ほそや まこと
時々、ここが本当に元いた世界なのだろうかと考えることがある。狐に化かされたようだと思ったあのときの気持ちがふと蘇る。
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小説『春を呼ぶ少女』【第3回】桜小路 いをり
フルールに乗って走っているときだけは、心に絡みつく重苦しい想いが遠くに行ってしまうような、晴れやかな気持ちになれた
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小説『伊豆の御社』【新連載】ほそや まこと
ボクの家はさほど街中でもないし過疎の田舎でもない住宅街の一画にある。家を出てすぐの緩い坂道を上ると空気の澄んだ日には左手に三浦半島、右手に伊豆半島が淡い紫色のシルエットを浮かび上がらせる
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小説『春を呼ぶ少女』【第2回】桜小路 いをり
母に代わって役目を果たす彼女を、村の人々は「春を呼ぶ少女」と呼んだ
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小説『春を呼ぶ少女』【新連載】桜小路 いをり
少女が亡くなった母親から受け継いだある力。そしてこの村に伝わる物語とは?