「何をおっしゃいます、兄様。わたくし共も、いつも離れることなく一緒に帰るではありませんか……。なんで鳥などうらやましかろう」聞いて、一萬は首を振った。「そうではない。雁という鳥は、家族揃って国から国へ渡ると聞いている……。あの五つの雁は、先に飛ぶは父、後は母。中の三つは子供であろう。親子揃うた雁が、この一萬にはうらやましい。そなたは弟、我は兄。母は真の母であるが、曽我殿は真の父ではない。母上はい…
歴史の記事一覧
タグ「歴史」の中で、絞り込み検索が行なえます。
探したいキーワード / 著者名 / 書籍名などを入力して検索してください。
複数キーワードで調べる場合は、単語ごとにスペースで区切って検索してください。
探したいキーワード / 著者名 / 書籍名などを入力して検索してください。
複数キーワードで調べる場合は、単語ごとにスペースで区切って検索してください。
-
小説『曽我兄弟より熱を込めて』【第10回】坂口 螢火
雁が飛ぶのを見て嘆く兄。「鳥ですら家族揃って共に飛ぶのに…」【歴史小説】
-
小説『悪女万華鏡』【第16回】花山 天女
「何という、あさましい格好をさらしおって、しょむない女め」と罵った政子だが…
-
小説『海渡るフォルトゥーナ』【第9回】鷹嶋 ちた
世阿弥の血を引く宮王家。金春座の脇家の職を守らねばないと語るが…
-
小説『維新京都 医学事始』【第15回】山崎 悠人
明治三年京都~貴族の本文は学問にあり~万条房輔「医者」になることを決意する
-
歴史・地理『忘るべからざることども』【第10回】稲田 寿太郎
通貨を支配するものが世界を制す。宗銭が基軸通貨にならなかった理由
-
小説『羊を食べ尽くした男 中国仏教衰微の日』【第13回】山亀 春久
皇帝は「ある能力」を持たない宦官に巨大な軍の指揮権を与えた…。
-
俳句・短歌『秘められた真序小倉百人一首』【新連載】野田 功
百人一首に秘められた想いの謎をひも解く追憶の物語
-
小説『ザ・バサラ』【第10回】加藤 達乃進
まさに毎日がドラマのように生きていた織田信長。調べるほど奥が深くなっていき…。
-
小説『曽我兄弟より熱を込めて』【第9回】坂口 螢火
不条理な差別と冷遇に…わずか8歳の心に宿った「復讐心」【歴史小説】
-
エッセイ『「神武東征」とその後の渡来人たち』【最終回】石川 雅晟
外宮禰宜家の度会氏は、家祖が天日別命であるが、古くは「磯部氏」であった。
-
小説『悪女万華鏡』【第15回】花山 天女
「そ、そ、そんなご無体な!」政子が取り出したものに、亀の前は悲鳴をあげた
-
小説『海渡るフォルトゥーナ』【第8回】鷹嶋 ちた
人口8000人程の小さな湊町が、これほど繁栄してきた理由とは?
-
小説『維新京都 医学事始』【第14回】山崎 悠人
明治の医学者が初めて見た「臓器」。だが、執刀医の手つきが怪しくなっていき…。
-
歴史・地理『忘るべからざることども』【第9回】稲田 寿太郎
外交は譲れば譲るほど、ますます譲らされるものであることがわかる
-
小説『羊を食べ尽くした男 中国仏教衰微の日』【第12回】山亀 春久
「このままでは何時、殺されるか分からない」と皇帝に仕える宦官が起こした行動とは?
-
小説『ザ・バサラ』【第9回】加藤 達乃進
近所の子供を集めて戦ごっこ…。織田信長は吉法師の頃から戦を学んでいた!
-
小説『曽我兄弟より熱を込めて』【第8回】坂口 螢火
【歴史小説】自分達兄弟は曽我殿の実子ではない…。最悪の形で知ってしまった箱王に…
-
エッセイ『「神武東征」とその後の渡来人たち』【第7回】石川 雅晟
「珍彦は椎根津彦であり、倭直部の始祖(倭国造の祖)なのである」
-
小説『悪女万華鏡』【第14回】花山 天女
欲情した女というものは何と美しいのか・・・政子の中に沸いてきた亀の前へ憐憫と愛情
-
小説『海渡るフォルトゥーナ』【第7回】鷹嶋 ちた
「雪見の茶は、茶人冥利につきます。お持ちの道具に相応しい茶人振りでございます」