第一章 やまとの国の自然の姿や様々な風物
第4節 鳥のなく
鳥の姿を配しつつ、逢坂の関、須磨の関の風景を様々に歌います。
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【訳】
これがあの有名な逢坂(おおさか)の関(せき)
行く人帰る人が行き交い知る人知らない人に出逢う逢坂の関
【歌人略歴】
蟬丸(せみまる)生没年不詳。平安時代前期の歌人。盲で琵琶の名手という伝承があるが人物像は不詳。今昔物語によると逢坂の関に庵をむすんだとあり、逢坂の関では、関の明神として祭られる。
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【訳】
逢坂山のさね(小寝〜一緒に寝る)かづらというんだから
人に知られることなくあなたのところに逢いに来れるといいのに
【歌人略歴】
三条右大臣(さんじょうのうだいじん)873-932年。藤原定方。平安時代前期から中期にかけての歌人。内大臣藤原高藤の次男。醍醐天皇の外叔父。官位は従二位・右大臣。三条に邸宅があったことから三条右大臣と呼ばれた。『古今和歌集』(1首)以下の勅撰和歌集に13首入集している。家集に『三条右大臣集』がある。