そこへ洗心洞に寄宿する書生が入って来て、意義たちの到着を告げた。「先生。表に渡辺良左衛門という方がお見えです」「おう。帰ったか」玄関に出てみると、懐かしい顔と見知らぬ顔があった。「ご苦労やったな、おき……ああ、渡辺やったか。ほんで、その坊主は?」「まあ、ゆえあって私の養子ということに」百姓という出自ではこれからの行動に支障があるというので、カイを意義の養子ということにしていたのだ。「わ、わ、渡辺…
歴史小説の記事一覧
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小説『鼠たちのカクメイ』【第9回】横山 由貴男
爆ぜる音が連続して鳴った。一斉射撃の訓練らしい。「すげえ。おっちゃん、戦でも始めんのかい?」「坊主、ええ勘しとるやないか」
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小説『縁 或る武家のものがたり』【第6回】伊藤 真康
「これより大坂へ出陣する!」鉄砲隊を率いる足軽頭たちが、白石城に続々と集結。揃ったところで、いよいよ総出陣の運びとなった
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小説『鼠たちのカクメイ』【第8回】横山 由貴男
「大塩先生もおまえのと同じ銃をお持ちだ。名手だから、あとで教えてもらうといい」どんなひとなんだろう?大塩平八郎って。
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小説『鼠たちのカクメイ』【第7回】横山 由貴男
この男に「死」を宣告する。塾生全員にもだ。利用できるものは全て利用し、あの世で詫びる。それしかあるまい。
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小説『岐路』【新連載】田中 建彦、田中 充恵
親徳川派は約六割、新政府側は約四割と真二つに割れている彦根藩。藩論を統一するための会議を開くことになり…
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小説『鼠たちのカクメイ』【第6回】横山 由貴男
「拙者を捕らえれば、お主の上司も泥をかぶる…今から覚悟をしておけ」不正した役人の言葉。腐敗は幕閣まで浸透している…?
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小説『今は令和と申すのか』【第4回】おおいわ 美紅
出征のときに持っていったのであろう、日の丸にたくさんの名前が書かれた布…遺品整理中に見つけて、手が止まった。
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小説『タケル』【第4回】中村 東樹
【日本神話】日の神・天照大御神の岩戸隠れ。「あなた様よりも素晴らしい神様が現れた」と踊り唄う神々を見た天照大御神は…
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小説『鼠たちのカクメイ』【第5回】横山 由貴男
天保の大飢饉…ノンキャリOB・大塩平八郎が、キャリア官僚に殴りかかる!「た、た、立場をわきまえよ!」「なんやとコラ」
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小説『鼠たちのカクメイ』【第4回】横山 由貴男
農村部では毎日200人以上、総人口の4%が餓死した天保の大飢饉。この日の淀川にも、餓死した民衆の死体が…
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小説『義満と世阿弥』【第3回】貝塚 万里子
生まれた時から将軍と成る事が決まっていた足利義満。義満に気を遣い、誰も対等と話そうとする人はいなかったが、世阿弥だけは…
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小説『鼠たちのカクメイ』【第3回】横山 由貴男
【浪人×殺し屋少年】自分を殺そうとした少年の手に、拳銃を握らせた。「今日からおまえの雇い主は俺だ。」と…
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小説『鼠たちのカクメイ』【第2回】横山 由貴男
野良犬がたむろしている。何かを争って食っているようだ。犬たちを石で追い払うと、そこには真新しい遺体が…
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小説『縁 或る武家のものがたり』【第5回】伊藤 真康
知行地から四里ほど離れた主君・伊達政宗の本拠「岩出山城」へ参勤。数年後には本拠が新設の「仙台城」に
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小説『鼠たちのカクメイ』【新連載】横山 由貴男
尾行の気配に追手をおびき寄せて始末しようと仕掛けさせると十代半ばの少年のようで…
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小説『今は令和と申すのか』【第3回】おおいわ 美紅
お一人様アラフォー女子×織田信長―!? 信長が愛した姫と同じ魂を持つ結迦。「あなたのことを、なぜだが感じてみたいのです…」
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小説『タケル』【第3回】中村 東樹
【日本神話】立派な大人。なのに仕事もせず、朝から晩まで大声でワーワー泣いているだけ。理由は「母に会いたい」から!?
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小説『義満と世阿弥』【第2回】貝塚 万里子
「もそっと近う、ここ迄寄れ。そちと二人で話がしたい」義満と世阿弥の対面。
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小説『縁 或る武家のものがたり』【第4回】伊藤 真康
途方に暮れる一同。伊達政宗が与えた肥沃な土地は、時には人骨が見つかり、誰もが逃げ出すほど荒れ果ていた...
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小説『今は令和と申すのか』【第2回】おおいわ 美紅
信長は『本能寺の変』から生き延びていた!?「家臣を失い、ひとりきりに…口にできるものは何でも食べ、ぼろぼろの恰好で…」