午後、眼科に出向いた。妻が入院したこの病院は地域の救急医療の要でもある。当然ながら外来は患者で溢れていた。入院患者かつ予約済みであっても待合室で一時間ほど待つことになった。車椅子にまだ長時間座る力がない妻は、腰の痛みに耐え続けた。滅多に文句を言わず悲鳴も上げない妻だが、下を向き、手には力が入った。暫くすると、顔色も急変して紫から真っ青になった。冬なのに滲み出る首筋の汗。痛みの限界を超えたことは誰…
エッセイ
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『朝陽を待ちわびて』【第16回】桜木 光一
「母子家庭で苦労をかけた娘。死ぬまで守ってほしい」今は亡き義母からの頼みに月に向かって謝罪した
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『嫁姑奮戦記[人気連載ピックアップ]』【第15回】大野 公子
姑と私は交わることのない線路のようなものだ。八十六年の生き方を変えぬ姑と五十九年の生き方を変えぬ私
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『朝陽を待ちわびて』【第15回】桜木 光一
「うまく動かないの…」ポツリと漏らす妻。全身の痛みと発熱で気付かなかった左手の骨折。手術が必要な程の重傷だった
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『嫁姑奮戦記[人気連載ピックアップ]』【第14回】大野 公子
息子に姑が退院することを伝えると、良かったねと言いながらも「正常に戻るかな」と心配し…
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『還暦の留学生』【第8回】松木 梯
ビーチの砂浜を何することもなく散歩しているだけでも、燦々と降り注ぐカリフォルニアの太陽と潮風に、心が洗われるような気がしました。
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『朝陽を待ちわびて』【第14回】桜木 光一
自宅療養許可の条件は3カ月間24時間介護ができること。妻は泣いて喜んだ
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『嫁姑奮戦記[人気連載ピックアップ]』【第13回】大野 公子
このまま寝てくれたらとの願いも空しく、夜11時にけろっと起き、例のごとく動き回る姑。今夜もまた徹夜かな…
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『朝陽を待ちわびて』【第13回】桜木 光一
危篤状態から1カ月。「お家に帰りたい…」それだけを願う妻。その身体には不思議なパワーがみなぎっていた
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『嫁姑奮戦記[人気連載ピックアップ]』【第12回】大野 公子
「うち、あんたに腹立ってるねん」と突然言う姑。「あんたな、うちがお金取ったと皆に言いふらしたやろ」とえらく怒ってきて…
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『ALSなんか怖くない』【第20回】堀内 昌子
【闘病記コンテスト大賞】さすがプロ!「看護、介護の世界には日曜、祝日、盆、正月、雪などの悪天候も関係ない」と言ってのける看護師さん
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『朝陽を待ちわびて』【第12回】桜木 光一
「く、く、車椅子に乗れるようになったのですか?」ゼエゼエ言いながら部屋に飛び込んできた1人の若い男性看護師
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『嫁姑奮戦記[人気連載ピックアップ]』【第11回】大野 公子
あるとき、姑がえらく深刻な顔をして考え込んでいる。これはまたとんでもないことを言い出すぞと思っていたら案の定…
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『中学最後の決断』【第7回】新澤 唯
文化遺産を現地で見た私が考えなければならないこと。それは戦争と平和に対する問いと答え
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『こんな少子化対策 あったらいいね!!』【新連載】堂前 雄平
ある日私にかかってきた一本の電話。それは「少子化対策」への投げかけだった
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『朝陽を待ちわびて』【第11回】桜木 光一
二度と立てないかもと諦めていた妻が…「立ったよ! 奇跡だ! 凄いよ!!」と叫び、下を向き泣いたリハビリ医師
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『嫁姑奮戦記[人気連載ピックアップ]』【第10回】大野 公子
寝ている姑の開いた口へ、たまたま落ちたタオル。取り除こうとした手が一時止まった。このまま逝ってくれたらという思いがよぎり…
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『夢の小箱をアナタに』【新連載】下村 みゆき
「私は今何をしたいのか、何を残せるのか?」 今の人生は有限だと感じた時に襲われた焦燥感
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『朝陽を待ちわびて』【第10回】桜木 光一
当たり前にできた「寝る、座る」が妻には地獄の苦しみに…毎日が限界との闘い
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『嫁姑奮戦記[人気連載ピックアップ]』【第9回】大野 公子
「今日はどうやら胃の手術らしい。どうもないのに何で手術なんかするんやろう…」
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『ティースプーン一杯の記憶力』【新連載】瑚波瑠
発達障害グレーゾーンと向き合う 一人で抱え込んでいた問題を"知ってもらえている安心感"がここにある