指扇村の市を出て一時(いっとき)ほどが経ち、未(ひつじ)の刻の少し曇りがちになった空の下、生暖かい風を感じながら源五郎達は歩いていた。じりじりと照りつける陽射しが無くなり、歩くのも多少楽になった街道には、指扇村を離れるにつれ少なくなっていた通行人が再び増え始め、旅の修行僧や商人、武士や百姓などその多様さと量が増してきていた。源五郎達が歩んで来たこの街道は、長禄(ちょうろく)元年(1457)、武蔵…
[連載]犬の三楽斎
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小説『犬の三楽斎』【第16回】上泉 護
12歳で嫁をもらった武田の嫡男…それに比べて自分は、姓を捨て、婿養子に行かねばならない。やりきれぬ想いを無理やり呑み込んだ
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小説『犬の三楽斎』【第15回】上泉 護
牢人「害意を読み取られた…只者ではない」源五郎「この牢人は俺を見ている…只者ではない」-そこに重なった偶然と誤解とは?
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小説『犬の三楽斎』【第14回】上泉 護
仔犬を連れた品良き小童……まさかとは思うが我らの正体を知り、探りを入れに参ったか?
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小説『犬の三楽斎』【第13回】上泉 護
旅の途中、源五郎は氷川神社へ参拝。鳥居前町では多くの人々が行き交い、賑わっていた。
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小説『犬の三楽斎』【第12回】上泉 護
身分を隠したつもりだが「牢人には見えませんでごいすな~」霊峰富士の麓を目指し…
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小説『犬の三楽斎』【第11回】上泉 護
寄る辺ない身の上となった自分を頼り、必死について来るつき丸が哀れに思え……。
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小説『犬の三楽斎』【第10回】上泉 護
名を残さねばならないという使命感は、孤独な小童の心の拠り所だった…
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小説『犬の三楽斎』【第9回】上泉 護
「見せてみよ」化膿した汚い足を若殿は手に取り、意外な行動に出た
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小説『犬の三楽斎』【第8回】上泉 護
今川が武田に攻められれば…武田対今川・北条の戦となる…。
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小説『犬の三楽斎』【第7回】上泉 護
武田信虎が革を買い集めている…。物流から見える国の狙いや動き
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小説『犬の三楽斎』【第6回】上泉 護
「穢多」と虐げられるまゆの父親、善右衛門との出会い
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小説『犬の三楽斎』【第5回】上泉 護
「穢多だろうが非人であろうが、人である事に変わりあるまい」
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小説『犬の三楽斎』【第4回】上泉 護
殿である兄と対立してでも救いたい命「つき丸…頑張るのだ…」
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小説『犬の三楽斎』【第3回】上泉 護
嵐の予兆…犬のつき丸と戯れる源五郎の姿に「まるでうつけではないか」
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小説『犬の三楽斎』【第2回】上泉 護
「何ですかその犬は?汚らわしい」周りからの風当たりが強い中、孤独に生きていた源五郎は…
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小説『犬の三楽斎』【新連載】上泉 護
【時代小説】「どこからついて来た?」足元に纏わりつくあどけない仔犬に少年は…