タペストリーに見とれていると、背後から聞き覚えのある声がかかって二人は慌てて後ろを振り向いた。いつのまに来ていたのか、コジモ・エステだった。「宗像さん、フィレンツェまでようこそ。ロンドンでは大変失礼いたしました。必ずやまたお会いできると思っておりました。ややっ……これは……ロイドのお嬢さまではございませんか? どうしてまた、こちらに? それに、宗像さんとご一緒とは?」コジモは信じがたい人物を…
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