当初からはっきりとその独特の個性を印象づけたのは真理だった。友人といえる者は数少ないが、来栖には一時期共によく音楽サロンに出入りしていた古くからの友人がいた。それが葛城だった。真理と知り合うようになる前から、二人は都の区役所に勤めており、葛城はそのまま地道に役所勤めを続けたが、来栖のほうはその後、非正規で半日勤務の嘱託職員となり活動の中心を政経塾のほうに移していった。葛城に誘われ音楽サロンの定例…
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