街並みがどこか懐かしい。緩やかな坂を上って下ってまた上り、歩いてきた道を振り返る。整備されたまっすぐな車道と自転車も通行可能な幅広の歩道。等間隔に植えられた街路樹の向こうに、通勤時に少しだけ賑わう簡素な駅舎が見えた。近郊市街地のありふれた風景が、陽炎の中にゆらゆらと揺れている。知らない人たちが暮らす街、T市。原田めぐみは、6月中旬の昨日、小学3年の愛美と4歳になったばかりの愛花、娘二人とこの街に…
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