旭川の春の陽光は柔らかく、頬を伝ってくる風に季節の変わり目を感じる。窓から部屋へ入ってくる風も嚆こう矢し のごとく冬の空気を春へと変えていく。風はその土地の独特な匂いを運んでくる。旭川の街にも独特なものがあり、英良も旭川の匂いを感じた。春の空は碧く、上空から鳥の鳴き声が聞こえてきた。ピヨピヨ、ピヨピヨピヨピヨ……。遥か上空を見上げると小鳥が見える。ヒバリだ。英良はその情景を見て銘肝した。必死に生…
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