そんな様子の僕を見て、しげじさんは頃合いを見計らっていたんだろう。不意に姿勢を正した。「君とは古い付き合いだ。おしめを替えたこともある。ご両親にもとてもよくしてもらった。食事を何度ご馳走になったことか。懐かしいなあ」そして、しげじさんはいつになく真剣な表情を作ると、僕の目を見ながら切り出した。「今日は、人生の先輩というより、男同士の友達として一つ言わせてもらっていいかい。耳に痛いことを言うよ。我…
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