さすがにもうごまかし切れないと私は悟り、学校へ行くようになった。ただ、毎日必ず保健室へ行くようになった。理由は、よく分からないが、たくさん人のいる教室よりは保健室の方が落ち着いたのだと思う。しかし、毎日のように保健室に行くようになった私は、突然、保健室の先生から「毎日来るくらいなら休めばいいのに」と、信じられない言葉を言われた。一瞬、どういう意味なのか、ポカンと開いた口が塞がらなかった。その旨を…
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小説『綻ぶ糸を手繰り寄せ 』【第5回】ホエラニア
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小説『義満と世阿弥』【第3回】貝塚 万里子
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小説『湘南ラブストーリー 瑠璃色の朝焼け』【最終回】小林 正吾
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小説『小窓の王』【第5回】原 岳
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小説『光と闇の相剋』【第18回】髙嶋 郷二
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小説『高校生SM 』【第4回】大西 猛
教壇の机の上、忘れられた筆箱を、あの人の体に触れるかのようにそっと優しく触った。そこからあの人の手の熱まで感じ取れそうだった。
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小説『浜椿の咲く町[人気連載ピックアップ]』【第2回】行久 彬
父は一月のある寒い朝、酒を大量に飲んで漁具の鉛を腹に巻きつけ冷たい海に飛び込み自殺した…
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小説『幸せを呼ぶシンデレラおばさんと王子様[2024年話題作ピックアップ]』【第8回】
「私も幸せアピールをしたいので協力してください」元夫の前で男性に腰に手を当ててもらいながら歩く。
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エッセイ『ALS―天国への寄り道―[人気連載ピックアップ]』【第17回】島崎 二郎
ALSの妻の手を「ぶらぶらぁー」とゆすると、子供のように笑顔がこぼれた。妻の笑顔を見たいとき、リハビリを口実にして私は…
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エッセイ『安らぎのある終の住処づくりをめざして[人気連載ピックアップ]』【第16回】鈴木 岳
夫93歳、妻90歳の二人暮らしのご夫婦。家計を切り盛りしていた妻がアルツハイマー病になり…
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小説『綻ぶ糸を手繰り寄せ 』【第4回】ホエラニア
ライブ配信中に親友が上げた叫声。どんなホラー実況よりも恐ろしい叫びに、一瞬にして実況画面は混乱に陥った。これは記憶の中の音で幻聴なのだろうか。いや、僕は知っている...