【前回の記事を読む】母が家にいない理由が分からなかった息子…叔母に預けられた途端パニック状態に。布団に粗相し、大事なものに唾をかけ始め……
第二章 熟慮の決断
母も子も自分を生きる
お母さん不在でパニック状態
やがて就学相談の時期になった。
幼稚園入園時と同様、お母さんにどこの小学校がいいか相談された。支援学校ではなく支援学級を希望していた。思いつくのは彼ら母子のアパートに近い学区内の小学校にある支援学級だ。
その小学校の支援学級には幼児期からこばとの療育に通ってきている三年生の軽度の自閉症の男子と、一年生のADHDの男子が在籍していた。少人数なので通常学級とも交流があり、担任と生徒四人は全員男子。そこならば、多動の彼にも目が行き届くだろうと、その支援学級を提案した。
両親は迷いなくそこに入学させることに決めた。既に在籍している二人の男子の時には入学前に学級担任と会うことはなかった。
いつもなら出向いて担任に会うことなどないのだが、彼の場合、お母さんとの面接だけでは彼の行動の傾向や能力を説明しきれないのではないかと危惧したので、入学前に支援学級の学級担任を訪問した。
学校から要望されたわけではないが自発的に出向いた。出しゃばったのだが、担任からは事前の情報に感謝された。
ついでに教頭先生とも会い、学校全体と支援学級との関わり方なども聞いた。ざっくばらんな方で支援学級にも好意的だった。