ご家族が旅立ちをされてから毎日御仏壇に手を合わせること、お彼岸、お盆、御年始等にお墓参りをする、御命日には花を手向けることや年回忌法要を営む等々、現世にいる者が亡くなられた方に思いを馳せ、亡くなった方が現世にいる者を思いやる信仰は日本人が長い時間をかけて育んだ特別な供養の形です。

ご縁の中で様々な祈りの形を育む場所が皆さまの菩提寺という場所です。

年回忌を迎えた際に御法事を営みますが、生きている以上、私たちもいつ人生を終えて旅立つか分かりません。

一日一日が大切な時間であることは言うまでもなく、苦しみの多い娑婆世界に生かされる私たちですが、いつまでも悲しんで立ち止まっていることはできません。

それは故人さまが仏さまになることができた、成仏できたからということでもあります。御法事の場では故人である仏さまとのご縁によって皆が良い方向へ進むための良き機会が与えられ、前向きに捉え生きていただくために自らの日々と向き合っていただくことができます。

御先祖さまやご家族や大切な方々に追善の心を持ってそれぞれのご縁でご精進していただく心を起こす場にしていただきたいのです。

弔い上げと言われております三十三回忌までの年回忌にはお寺にて御法事を営んでいただくことが御先祖さまへの報恩行となるのです。

 

 

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